築地大橋

築地大橋：隅田川に架かる美しいアーチ橋

築地大橋は、東京都中央区に位置し、隅田川の一番下流に架かる橋です。環状2号線の一部として、2018年11月4日に豊洲 - 築地間の暫定開通に伴い、豊洲大橋とともに開通しました。この橋は、首都圏の交通網において重要な役割を果たしています。

概要

東側では勝どき陸橋と接続し、朝潮運河に架かる黎明大橋まで高架が連続しています。西側では築地虎ノ門トンネルと接続しており、旧築地市場に隣接しています。

橋梁形式: 鋼3径間連続中路式アーチ橋
橋長: 245 m
幅員: 32.3 m - 48.0 m
施工主体: 東京都

技術的特徴

築地大橋は、6車線と両側の歩道を擁する広幅員でありながら、力学的に安定した長寿命で美しい橋を目指し、双弦アーチ形式が採用されました。景観意匠検討委員会が設置され、アーチリブの曲線や橋面施設のデザインなど、細部にわたって検討が重ねられています。

橋の幅が広いため、通常アーチ橋に用いられる上横支材がありません。この強度不足を補うために、アーチリブを外側に傾斜させ、座屈防止のために鉛直資材を設置し、さらにケーブルを追加しています。歩道側のアーチリブを約14度傾けた特徴的なシルエットは、圧迫感を軽減し、周囲の景観との調和を生み出しています。

建設にあたっては、隅田川の川幅が約220mあり、中央航路が約100mと水上交通量が多いことから、航路の閉鎖時間を最小限に抑えるために大ブロック架設工法が採用されました。部材は海上輸送され、効率的な建設が進められました。

デザインのこだわり

築地大橋のデザインは、機能性だけでなく、美しさも追求されています。アーチリブの傾斜や、上横支材を必要としない構造は、景観への配慮から生まれました。通行時の圧迫感をなくし、開放的な空間を提供することで、周辺環境との調和を図っています。

周辺情報

築地大橋の周辺には、かつて築地市場があり、現在は再開発が進んでいます。橋の開通により、豊洲地区や都心へのアクセスが向上し、地域全体の活性化に貢献しています。

まとめ

築地大橋は、その美しいデザインと高度な技術によって、隅田川の新たなランドマークとなっています。交通インフラとしての役割だけでなく、景観にも配慮した設計は、都市の魅力を高める要素としても評価されています。

隣の橋:

隅田川:
(上流) - 中央大[[橋]] - 佃大[[橋]] - 勝鬨[[橋]] - 築地大橋 (下流)

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