篠田善之

篠田善之：サッカーのキャリアと指導経験

篠田善之（しのだ よしゆき）は1971年6月18日生まれ、山梨県甲府市出身の元プロサッカー選手およびサッカー指導者です。主にミッドフィールダー（ボランチ）としてのキャリアを持つ篠田は、現在JFA公認S級コーチとして指導しています。

選手としてのキャリア

篠田は山梨県立機山工業高等学校からスタートし、卒業後は1年間地元の甲府サッカークラブ（現：ヴァンフォーレ甲府）でプレーしました。その後、中京大学に進学しました。大学卒業後の1995年に、当時ジャパンフットボールリーグに所属していた福岡ブルックス（現在のアビスパ福岡）に練習生として加入し、プロキャリアが始まりました。彼のJリーグ初得点は1999年の浦和レッドダイヤモンズ戦で記録したロングシュートであり、この得点はJ1長距離ゴール史上4位にランクインしています。

福岡での結果は印象的で、彼はチームで最も長く在籍した選手となり、2003年と1999年には主将を務めました。また、選手会長としても活動し、サポーターからは「ミスターアビスパ」と敬称された存在でした。2004年シーズン終了後に引退し、Jリーグ通算の記録は203試合出場、10得点となっています。

指導者としての道

選手引退後、2005年にアビスパ福岡で指導者としてのキャリアをスタート。その後、U-18コーチやトップチームのコーチを経て、2008年にはトップチームの監督に就任しました。監督として不安定なシーズンも経験しましたが、特に2010年には攻撃的でスピーディーなサッカースタイルを採用し、チームをJ1に昇格させる功績を残しました。

しかし、2011年には経営問題や選手の怪我が相次ぎ、成績が不振に陥り、8月に解任されてしまいます。その後、2012年からはFC東京にコーチとして所属し、2016年には監督に昇格しました。選手の強みを引き出す戦術を導入し、チーム再建に努めるなど多くの試行錯誤を経ました。

清水エスパルスと甲府での指導

2018年には清水エスパルスのコーチとして活動。その後、2019年5月に監督に就任し、さらなる成功を収めました。シーズン中にはJリーグ最優秀監督賞を受賞するなど、手腕を発揮したが、2020年に再びコーチに復帰しました。その後、2022年には清水がJ2降格したことを受け、コーチを退くこととなります。

2023年、篠田は自身の故郷であるヴァンフォーレ甲府の監督に就任しました。甲府が採用していた3バックシステムを見直し、堅守速攻のスタイルを取り入れて戦術を変更しました。シーズン前のスーパーカップでは前年のJリーグ王者・横浜F・マリノス相手に健闘し、ACLでもチームをグループステージ突破に導くなど、その戦績が評価されています。

まとめ

篠田善之は、選手時代には功績を残し、指導者としても数々のクラブで成果を上げてきた実力者です。彼の指導方針やサッカー観は、多くの選手に影響を与え、これからも日本サッカー界での活躍が期待されています。

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