米子市公会堂

米子市公会堂の概要

米子市公会堂（よなごしこうかいどう）は、鳥取県米子市に位置する重要な公会堂です。この建物は、著名な建築家である村野藤吾が設計したモダニズム[[建築]]として知られています。1958年に完成以来、当時は山陰地方で最も重要なホールとして注目を集めました。これは米子市において公会堂と称される建物として2番目であり、初めての公会堂は明治39年に湊山公園内に竣工し、昭和47年に取り壊されました。

建築の背景

音楽ホールの建設は、戦前から市民が強く望んでいたもので、1954年には自治会連合会の提案に基づき、一般市民が少額ずつ募金を行う「1円募金」がスタートしました。この活動によって集められた資金は、約3000万円に達し、法人からの寄付を合わせると、総工費1億7600万円のうち、およそ三分の一を賄うことができました。村野藤吾も、この市民の情熱に触発され、自らの設計料を返上するという行動に出ました。

公会堂は国道181号と国道9号が交わる場所に建設され、旧角盤高等小学校の跡地に位置しています。1957年4月に着工し、約1年後の1958年4月に完成。ホール内の客席は傾斜がつけられ、外観にも反映されています。また、外壁には地域特産の塩焼タイルが使用され、その独自性が際立っています。

改修と耐震対策

1980年には増築を伴う大規模改修が行われ、村野自身がその設計を担当しました。外観は従来のイメージを維持しつつも、ホール内の天井やホワイエが劇的に刷新されました。1998年には、鳥取県内で唯一の公共建築百選に選出されるなど、その価値が高まっていきました。

しかし、2006年には耐震診断が行われ、耐震性が不足していることが判明しました。大ホールは使用停止となり、市民団体が存続を求める活動を始めました。2010年には市長に対して「保存に関する要望書」が提出され、最終的に市議会で公会堂の存続が決定されました。2011年から2014年にかけて大規模な耐震改修工事が行われ、耐震性能は大幅に向上しました。

公会堂へのアクセス

アクセスに関しては、JR米子駅から公共バス「公会堂前」停留所で利用可能です。所要時間は約8分ですが、一部の路線によっては「髙島屋前」で下車する必要があります。また、米子市公会堂は交通の便が良いだけでなく、多様な文化イベントが行われており、年間で多くの人々が訪れています。

まとめ

米子市公会堂は、地域住民の熱意や支援によって守られてきた文化的なシンボルです。建物としての美しさと実用性を兼ね備え、今後も多くの人々に愛される施設として存在意義を発揮し続けることでしょう。

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