芝刈り機

芝刈り機の概要

芝刈り機とは、芝生の草丈を短くするために用いる機械の総称です。特にゴルフ場では、専用のグリーンモーアを使って低く刈り込むことが一般的ですが、一般家庭ではローンモーア（lawn mower）という名称で親しまれています。

種類

芝刈り機はその運転方式により、手押式、自走式、乗用式の3つに分類されます。

• - 手押式: 手動で押すタイプで、エンジンを搭載していない無動力モデルや、2サイクルエンジンを搭載したタイプがあります。無動力のものは人の力で押し進める必要がありますが、その分軽量で取り扱いやすいメリットがあります。
• - 自走式: エンジンで自ら動くタイプで、2サイクルまたは4サイクルエンジンが用いられます。エンジンが搭載されているため、使用者が押す必要がなく、容易に芝生を刈ることができます。
• - 乗用式: こちらは主に4サイクルエンジンを搭載し、運転席に乗って操作できる機種です。広い面積を効率良く刈ることができるため、大きな庭やゴルフ場などで重宝されます。

最近では、全自動の芝刈りロボットも普及し、設定したエリアを自動で刈り込むことが可能になっています。また、2010年より鹿児島市交通局では、軌道敷の芝生を刈るための芝刈り電車が運用されています。

作業の流れ

芝刈り機は使用前に刈高を調節し、適切な高さで作業を開始します。刃物の切れ味が悪いと、草がきれいに刈れず、見た目が損なわれてしまいます。作業を行う際には、刈り取った部分を5センチくらい重ねながら刈り進め、一定方向ではなく逆方向や斜めに刈ることが推奨されます。これにより、芝の成長が均一になり、クセがつくのを防ぎます。また、刈った後は定期的にラッピングマシンを使って刃の研磨を行うことが重要です。

記録

2014年4月2日、ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは、HF2620「改」を改良した芝刈り機で、時速187.60 kmという新たな世界記録を達成しました。元のモデルは614 ccのエンジンを搭載したもので、それにホンダのVTR1000F用エンジンと6速トランスミッションを組み合わせて改造されています。この記録は、芝刈り機としての機能も残しつつ、スピードを追求した結果生まれたもので、記録維持のための技術が求められます。

関連項目

• - 芝刈り機レース
• - 英国芝刈り機博物館
• - 刈払機

芝刈り機は、庭や公園、ゴルフ場などさまざまな場所で使用され、美しい景観を保つための重要な道具です。適切にメンテナンスし、使用方法を守ることで、長く活用できる機械といえるでしょう。

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