藤森駅

藤森駅の概要

藤森駅（ふじのもりえき）は、京都府京都市伏見区深草極楽町に位置し、京阪電気鉄道京阪本線の駅です。この駅は、駅番号KH32としても知られています。周囲には京都聖母学院小学校や京都教育大学などの教育機関が点在しており、主に学生たちに利用されているため、賑わいを見せています。また、2021年には無人化され、京阪の駅の中で京都府内で最も多くの乗降客数を記録しました。

藤森駅へのアクセスは、隣接するJR藤森駅や、駅名に由来する藤森神社の近くからも行えますが、墨染駅がより近くにあるため、利用者によってはそちらを選ぶ場合が多いです。しかし、名神深草バスストップへは、龍谷大前深草駅よりも藤森駅の方が近距離にあるため、乗換案内がされていた時期もあります。

駅の歴史

藤森駅は1910年4月15日に京阪本線の開通に合わせて「師団前駅」として設置されました。この名前は大日本帝国陸軍第十六師団の司令部にちなんで名づけられたもので、周辺では軍道の建設が行われるなど、当時の特殊な歴史が息づいています。1941年には、防諜上の理由から現在の「藤森駅」に改名されました。

駅の柱に藤の花の色である「藤色」に塗装されていたのは戦前からですが、戦争の影響で目印となることを避けるためにグレーに改変されました。1980年代に再び藤色に塗り直されることになりました。

駅構造

藤森駅は地上に設けられた相対式2面2線のホームを持つ構造の駅です。出町柳方面のホームは、淀屋橋方面のホームよりも北側に数両分の距離を持って配置されています。また、名神高速道路が駅の真上を通過しています。改札口は東西両側にあり、バリアフリーの設備としてエレベーターや多目的トイレも設置されています。1990年代半ば以降は自動改札機が導入されました。

利用状況と駅周辺

近年の利用状況では、藤森駅は多くの学生に利用されているため、日々の乗降客数は安定しています。駅のすぐ東側には琵琶湖疏水（鴨川運河）が流れ、1928年に完成した堀田橋が設けられています。周辺にはバス路線もありますが、駅自体にはバスが直接乗り入れていないため、最寄りのバス停まで徒歩で向かう必要があります。

また、藤森神社は隣の墨染駅が最寄りとなります。駅から徒歩5分ほどの距離にある師団街道沿いには、京都市営バスと京阪バスが運行されています。特に、南5号系統のバスは竹田駅東口行きや京都駅行きなど、様々な目的地へアクセスを提供しています。

文化的な側面

藤森駅周辺は、アニメ「たまこまーけっと」の舞台の一つにもなっています。作中では、実際の駅舎や堀田橋が詳細に再現されており、訪れるファンにとっても親しみのある場所となっています。

藤森駅は、交通の要所としての役割だけでなく、周辺の文化や歴史と密接に結びついており、地域に根付いた存在感を持つ駅として多くの人々に愛されています。

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