装着変身

装着変身（そうちゃくへんしん）

装着変身とは、バンダイがかつて手がけたアクションフィギュアシリーズで、特撮ヒーローをテーマにした様々なキャラクターを再現しています。このシリーズでは、素体のフィギュアにアーマーを装着し、劇中では変身シーンを見事に表現することができます。特に、仮面ライダーシリーズや宇宙刑事シリーズから多数のキャラクターが商品化され、ファンの間で愛されました。さらに、武器を持つヒーローたちの場合、その使用する武器も同梱されるなど、非常に魅力的なコレクションアイテムとなっています。

フィギュアの大きさは平均して130ミリメートルほどで、身体的な特徴も忠実に再現されています。また、『仮面ライダー龍騎』に登場するミラーモンスターや、キャラクターの搭乗するバイクも商品化された「装着変身EX」シリーズも展開され、選択肢が広がっています。

歴史

このシリーズのルーツは、1983年にリリースされた『宇宙刑事シャリバン』における「プラデラ宇宙刑事シャリバン」にあり、ここで「アーマーを装着する」というコンセプトが初めて導入されました。翌年には『宇宙刑事シャイダー』も同様の手法を採用し、その後、1986年に放送された『聖闘士星矢』のヒットがシリーズを牽引しました。年代を経るごとに、バンダイは『仮面ライダーBLACK RX』や『特警ウインスペクター』などの作品に関連したシリーズを次々と発表し、「装着変身」シリーズの礎を築いていきます。

2000年には『仮面ライダークウガ』が放送され、その際に装着変身がラインナップとして企画されました。これが予想以上の人気を博し、売り切れが相次ぐ事態に。以降も『仮面ライダーアギト』などの関連商品が続々と登場し、その人気は確かなものとなりました。

特に2001年には、さまざまなシリーズからキャラクターが商品化されるなど、装着変身シリーズは一時の盛り上がりを見せました。しかし、その後の市場の変動により、装着変身シリーズは一時的に休止状態に入り、新たなデザインのフィギュアシリーズ『S.H.Figuarts』が展開されることになります。

仕様の変遷

装着変身シリーズは、年々進化を遂げており、異なる仮面ライダーや宇宙刑事シリーズに基づくものを含め、多様なデザインや機能が実装されています。「仮面ライダークウガ」期の初期ラインでは、ディスプレイスタンドや紙製バックパネルが付属し、フィギュアそのものもクリア素材の素体フィギュアが導入されました。これ以降、可動素体が各商品に標準装備され、アーマーのデザインも多様化していきました。

また、2006年以降から商品仕様が刷新され、特に『仮面ライダー電王』では新たに可動箇所が増加され、従来以上の可動性を実現しています。さらに頭部の差し替え式の採用により、変身前と後の両方の姿を楽しむことができるようになりました。

商品ラインナップ

装着変身シリーズは、数多くのキャラクターが商品として展開され、限定品や特定のイベントでの販売も行われてきました。限定商品には過去の商品のリペイント版の他、新規造形された部分が加えられたものも存在します。これらの展開は、コレクターやファンにとって、重要な収集対象となっています。

まとめ

装着変身は、特撮ヒーローを愛する人々にとって、ただのフィギュアではなく、そのキャラクターとの触れ合いを楽しめる貴重な存在です。年々進化を続けるこのシリーズは、不朽の輝きを放ちながらも、次世代のファンにとっても新たな楽しみを提供し続けています。

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