足場

足場とは

足場（あしば）という言葉は、元々「足の場所」や「足で踏める場所」を指し、具体的には建設工事や高所作業で使用される仮設の構造物を指します。足場は、作業者が安全に作業を行うための基盤となるもので、さまざまな材料や形状で設計され、用途に応じた種類が多く存在します。

工事現場における足場

工事現場での足場は、主に建築や改修工事の際に設置され、高所での作業を容易にするための重要な資材です。このような足場は英語で「scaffold」や「stage」と呼ばれています。足場は主に、作業員が立ち、歩くための安全な場所を提供し、さまざまな設備を支える役割も果たします。

足場の種類

足場には多くの種類が存在します。一般的な分類としては以下のものがあります：

• - 枠組足場：ジャッキ、筋交い、鋼製布板などの部材を使って組み立てる最も一般的な仮設足場。
• - 単管足場：直径48.6mmの単管パイプを組み合わせて作る足場で、小規模な現場で広く使用されています。
• - 丸太足場：間伐材を使用した伝統的な方法で、狭小な地域での利用が見られます。
• - 吊り足場：上部から吊り下げる形で高所作業を支える足場です。
• - 可搬型ゴンドラ：屋上から吊り下げられた作業床がワイヤロープで昇降するタイプの足場。

それぞれの足場には特徴があり、使用する場所や状況に応じて選ばれます。

足場の組立作業と資格

日本では、足場の組立や解体作業は高度な技能を要するため、特別な教育を受けた作業者のみが行うことができると法制化されています。特に、高さ5m以上の吊り足場や張出し足場では、技能講習を終了した足場組立て等作業主任者の選任が義務付けられています。このように、足場はその設計や組み立ての際に安全を最優先に考慮しなければなりません。

足場による事故

建設現場では足場での作業が多いため、転落事故のリスクも高いです。実際、死亡労働災害の多くは足場からの転落に起因しており、年間の死亡災害の約4割がこの事故に分類されます。このため、手すり先行工法の導入が推奨されており、作業員の安全確保のための先進的な取り組みが行われています。

足場の設置費用

足場の設置や撤去には費用がかかるため、特に大規模な工事の際は、従来の方法の代わりに、より効率的な作業手法が求められています。例えば、高い塗装作業においては作業員がロープで宙ぶらりんになる手法もあります。

まとめ

足場は建設現場の基盤となる極めて重要な設備であり、その種類や設置法、事故防止策は常に進化しています。作業者の安全と作業効率を両立させるためには、適切な足場を選び、正しく施工することが必須です。また、進化する技術に対する理解も必要不可欠です。

もう一度検索