近代柔道

近代柔道について

『近代柔道』（きんだいじゅうどう）は、1979年11月に創刊された柔道の専門雑誌で、ベースボール・マガジン社が発行を担当していました。この雑誌は、毎月22日に発売され、かつては20日に販売されることもありました。定価は990円で、特別な号では若干高めの設定になることもよくありました。

この雑誌は、国内外の大会の結果やその展望だけでなく、柔道の指導者による技術に関する講座や活躍する選手に関する紹介記事など、多岐にわたる内容が特徴でした。また、講道館柔道資料館・図書館には創刊号からの全巻が保管されており、開館時間内であれば誰でも自由に閲覧できる環境が整えられていました。最後の号となる2022年7月発売の8月号をもって、休刊となりました。

主なコーナー

『近代柔道』ではさまざまなコーナーが掲載されており、読者に魅力的な情報を提供していました。以下はその一部です。

• - コラム ON/OFF: 柔道についての雑感や意見を展開するコーナー。
• - 入門！ 一流の技術: 基礎から応用まで一流選手の技を学べる内容。
• - 柔道をカガクする: 柔道に関する科学的視点を提供。
• - 小説 講道館草創期物語: 歴史的な物語を通じて柔道を振り返る。
• - りれ～と～く: 定期的な特集やインタビューなど。
• - 撮ったもの勝ち！: 読者からの写真を募集して掲載。
• - 大学柔道の系譜: 大学柔道の歴史を紐解く。
• - 解体新書: 柔道の技術を深く掘り下げる分析。
• - 道場紀行: 様々な道場を訪ねるレポート。
• - 全国各地の大会記録: 各地の大会の結果を網羅。

かつて存在した主なコーナーには、名選手ものがたりや転機 -あの試合、あの言葉-などがあり、選手の深いストーリーや記憶に残る試合の瞬間を振り返る特集が人気でした。

雑誌の特徴と歴史

1980年代には、裏表紙にはアエロフロートの広告が恒例となり、1990年代にはミキハウスがこれに替わりました。また、同時期には柔道選手のカードが付録としてつくこともありました。特別な号としては1983年のモスクワ世界選手権、1984年ロサンゼルスオリンピック、1995年の幕張世界選手権、2003年の大阪世界選手権の際には増刊号も発行されました。

特筆すべきは、1987年11月号で創刊100号、1996年2月号で創刊200号の際に特集記事が組まれた点です。しかし、2004年の創刊300号のときには特に特集がなかったという異例の事態も見られました。2018年3月号からは、休刊した剣道雑誌『剣道日本』に代わる形で『剣道JAPAN』が発行されるなど、繋がりを見せています。

終わりに

『近代柔道』は、柔道界に多大な影響を与えた雑誌であり、多くの読者に支持されてきました。柔道技術や選手紹介、試合結果というだけでなく、柔道の歴史や文化を伝える重要な役割を果たしたことは間違いありません。今後も、その精神は他の媒体に引き継がれていくことでしょう。

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