郡山市歴史資料館

郡山市歴史資料館（こおりやましれきししりょうかん）は、福島県郡山市の中央部に位置する公立の博物館施設です。

沿革と概要

当館の始まりは、1982年（昭和57年）4月に郡山市図書館に附属する歴史資料館として開館したことに遡ります。その後、2001年（平成13年）4月には図書館から独立し、現在の名称となりました。

当館は、郡山市が歩んできた長い歴史を示す貴重な資料を幅広く収集・整理し、それらを良好な状態で保存管理するとともに、展示や公開、普及活動を通じて広く市民に伝えることを主要な目的としています。地域の歴史文化への理解を深めるための拠点としての役割を担っています。

施設構成と展示内容

施設は複数階にわたって構成されており、多様な展示や機能を提供しています。

1階
来館者を出迎える案内室があり、施設の利用方法や展示に関する情報提供が行われます。

2階
常設展示室である第一展示室が設けられています。ここでは、主に市内の遺跡から発見された先史時代の石器や土器といった考古資料、そして江戸時代以前からの古文書など、地域に根ざした歴史資料を中心に展示しており、郡山の通史的な流れを知ることができます。

3階
第二展示室は企画展専用のスペースとなっており、年に一度開催される企画展では特定のテーマに沿った資料が紹介されます。
また、3階には常設の第三展示室に加え、いくつかの特集展示コーナーがあります。

戦争資料展
1996年に開催された「郡山市戦後50年記念展」で用いられた写真資料を中心とした展示です。戦禍の記憶や戦後の復興に関する資料が展示されており、これらの貴重な資料は当館に寄贈されたものです。
なつかしい生活用具展
昭和期を中心とした、かつての日本の家庭で日常的に使われていた生活用具を紹介する展示です。当時の人々の暮らしぶりをうかがい知ることができます。
こけしコーナー
2005年2月に当館へ寄贈された189本ものこけしコレクションを展示しています。東北地方の郷土玩具であるこけしの多様な形や表情を楽しむことができます。

主な年間行事

当館では、展示だけでなく、歴史への理解を深めるための様々な普及活動も年間を通して行われています。

企画展：年に一度、特定のテーマを設定して開催されます。
古文書教室：年に3回開催され、古文書の読み方を学ぶ機会を提供します。
史跡・文化財めぐり：年に2回実施され、市内の史跡や文化財を実際に訪れて学ぶことができます。

利用案内

入館料：無料
開館時間：午前10時から午後5時まで（最終入館は午後4時30分。資料閲覧の受付は午後4時まで）
休館日：
毎週月曜日（月曜日が祝日の場合はその翌日以降の平日が休館）
年末年始（12月28日から1月4日まで）
毎月末日（その日が土曜日、日曜日の場合は直前の平日が休館）
その他、展示替えや施設の保守点検などのために臨時に休館することがあります。

周辺環境

郡山市歴史資料館は、郡山市街地の中心部に位置しており、周辺は文化・学習・憩いのエリアとなっています。隣接する緑豊かな麓山公園や、その一角にある21世紀記念公園麓山の杜は、散策や休憩に最適です。また、近くには郡山市中央図書館、郡山市民文化センター、郡山市郡山公会堂といった公共施設や、美しい建築物として知られる郡山聖ペテロ聖パウロ教会などがあり、歴史資料館の見学と合わせて訪れることができます。

当館は、郡山の歴史と文化に触れることができる貴重な施設として、多くの人々に利用されています。

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