醒めない

アルバム『醒めない』の紹介

『醒めない』は、スピッツによる15作目のオリジナルアルバムで、2016年7月27日にユニバーサルミュージックからリリースされました。この作品は、前作『小さな生き物』から約3年ぶりの新作として、多くのファンの期待を集めました。発売形態は多様で、「初回限定盤」「通常盤」「アナログ盤」（完全受注限定生産盤）、さらに「デラックスエディション Spitzbergen会員限定盤」の4種類が提供されました。特にファンクラブ「Spitzbergen」会員向けの限定盤発売は、スピッツの歴史において特筆すべきポイントです。

限定版の特典

初回限定盤には、アルバムのタイトル曲「醒めない」やシングルカットされた「みなと」、さらには「ヒビスクス」のミュージックビデオやオフショット映像が収められたBlu-rayまたはDVDが付属しています。デラックスエディション会員限定盤には、これに加えてボーナスCDとして「GO!GO!SCANDINAVIA VOL.6」のライブアルバムも収録されています。この盤にはオリジナルポスターが添えられ、購入者の会員番号が印字されたジャケットも魅力的です。

アートワークと楽曲制作

アルバムのカバーアートには、俳優の佐藤玲が起用されました。彼女は草野マサムネの指名によって参加し、CMでの活躍でも注目を集めています。また、楽曲の制作においては、ストリングスの使用が意図的に避けられています。これは、スピッツの独特の音楽スタイルを維持するための試みと見られます。

受賞歴と収録内容

『醒めない』は、第58回日本レコード大賞において「優秀アルバム賞」を受賞するなど、高く評価されています。収録曲は様々なテーマを掲載しており、特にタイトルチューンの「醒めない」はアルバムを象徴する楽曲です。この曲は草野が特に力を入れた作品で、公開直後にランキングでも名を連ねました。

他にも「みなと」、「子グマ!子グマ!」、「コメット」など、様々な楽曲が収録されています。「ナサケモノ」では独特の音が使用され、メンバー全員がコーラスで参加したり、外部アーティストも参加してバリエーション豊かな音楽が披露されています。「ヒビスクス」はCMソングとしても起用されており、その歌詞やメロディの魅力が広く認識されています。また、「雪風」はテレビドラマのエンディングテーマとしても用いられ、ドラマの舞台設定を反映した内容となっています。

アナログ盤の魅力

アナログ盤には、ヤマザキマリによる書き下ろしの漫画が付属しており、ファンにとっては貴重なコレクターズアイテムとなるでしょう。「グリーン」トラックでは、CD版ではカットされた部分が収録されており、アナログでのリスニング体験をより充実させています。

アルバム『醒めない』は、スピッツの音楽的な進化と深みを感じさせる作品として、多くのリスナーにとって特別な存在となっています。ファンのみならず、広く音楽を愛する人々にも受け入れられる内容です。

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