関新吾

関新吾

関新吾（せき しんご）は、嘉永7年5月23日（1854年6月18日）に生まれ、大正4年（1915年）9月13日に没した、日本のジャーナリスト、内務官僚、そして政治家です。福井県知事としての顔も持ち、号は黄蕨、または清高道人と称しました。

生い立ちと教育

関新吾は、岡山藩の藩儒であった関升三を父として生まれました。明治維新後の明治7年（1874年）、小松原英太郎、坪田繁、千賀鶴太郎らと共に上京し、慶應義塾（現在の慶應義塾大学）で学びました。在学中から新聞に積極的に投書を行い、言論の自由を訴えていました。

ジャーナリストとしての活動

慶應義塾での学びを終えた関新吾は、『評論新聞』や『大阪日報』などの新聞社で、言論の自由を強く主張し、民権の伸張に尽力しました。その一方で、自由党の結成には参加せず、独自の立場を貫きました。明治13年（1880年）には政府に入り、元老院書記官として活動を始めました。その後、明治15年（1882年）には太政官に移り、創刊初期の官報の編集に携わりました。

内務官僚としての活躍

明治21年（1888年）には内務省に転じ、大分県と新潟県の書記官を歴任しました。日清戦争の際には、大本営が置かれた広島県の書記官として、その対応に力を尽くしました。明治30年（1897年）には福井県知事に就任し、県政を担いました。明治32年（1899年）に退官した後、大阪朝日新聞社に入社し、ジャーナリストとしての活動を再開しました。その後、明治38年（1905年）には山陽新報社の社長に就任し、新聞業界での影響力をさらに強めました。

その他の活動と晩年

ジャーナリスト、内務官僚としての活動以外にも、関新吾は岡山県の教育振興にも力を尽くし、岡山県教育会長を務めました。また、岡山市会議員としても地域の発展に貢献しました。関新吾は、その生涯を通じて、言論の自由を追求し、社会の進歩に貢献した人物として、後世に語り継がれています。

栄典

関新吾は、その功績により、以下の位階と勲章を授与されました。

位階

1897年（明治30年）8月20日 - 正五位

勲章

1895年（明治28年）10月31日 - 勲五等瑞宝章
1898年（明治31年）6月28日 - 勲四等瑞宝章

参考文献

岡山市役所編『岡山市史 第五』1938年。

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