雪の中の二人

雪の中の二人（ゆきのなかのふたり）

「雪の中の二人」は、日本の歌手である麻丘めぐみが発表した、キャリア通算10枚目にあたるシングルレコードです。この作品は1974年の暮れも押し迫った12月15日に、当時のビクターエンタテインメント（現在のJVCケンウッド・ビクターエンタテインメント）から発売されました。

本シングルが麻丘めぐみのディスコグラフィーにおいて特筆すべき点の一つは、これが彼女にとって、気鋭の作曲家・編曲家である馬飼野康二氏と初めて共同で制作された楽曲であることです。以降、馬飼野氏は麻丘めぐみの楽曲を複数手がけることになりますが、その最初の契機となったのがこの「雪の中の二人」でした。

シングルにはA面、B面それぞれに楽曲が収録されています。

収録曲

両楽曲ともに、作曲および編曲は馬飼野康二氏が担当しています。

1. 雪の中の二人
作詞：千家和也
作曲・編曲：馬飼野康二
演奏時間：3分50秒

表題曲である「雪の中の二人」は、作詞家・千家和也氏が紡いだ冬景色の中の二人を描いた歌詞に、馬飼野康二氏による叙情的で温かみのあるメロディとアレンジが施された楽曲です。麻丘めぐみの清らかで情感豊かな歌声が、冬の冷たい空気の中に漂う切なさや儚さ、そして寄り添う二人の心情を見事に表現しています。

2. 恋にゆれて
作詞：橋本淳
作曲・編曲：馬飼野康二
演奏時間：3分7秒

カップリングとして収録された「恋にゆれて」は、作詞家・橋本淳氏による歌詞が用いられています。こちらも馬飼野康二氏が作曲・編曲を手がけており、「雪の中の二人」とは異なる雰囲気ながらも、恋する心の揺れ動きや複雑な感情を描き出しています。A面、B面ともに異なる作詞家を迎えることで、楽曲の多様性を出しつつも、馬飼野康二氏の作曲・編曲によってシングル全体として統一感のある世界観が構築されています。

収録作品

「雪の中の二人」および「恋にゆれて」は、後年発売された麻丘めぐみのベストアルバムやボックスセットにも多数収録されています。代表的な収録作品としては、彼女の初期の活動を集大成したボックスセット『麻丘めぐみBOX 72-77』や、数々のヒット曲を網羅したベストアルバム『GOLDEN☆BEST 麻丘めぐみ』などが挙げられます。これらの作品を通じて、時代を超えて多くの音楽ファンが本楽曲に触れる機会を得ています。

関連項目

本楽曲のリリースされた時代背景や音楽シーンに関連する情報として、以下の項目が挙げられます。

1974年の音楽
1975年の音楽

これらの関連項目は、本楽曲が発表された当時の音楽業界の動向や、前後の年に流行した音楽スタイルなどを知る上で参考となるでしょう。

「雪の中の二人」は、麻丘めぐみのキャリアにおける重要な転換点の一つを示す作品であり、彼女の魅力的な歌声と馬飼野康二氏の才能が見事に融合した、ウィンターソングとしても語り継がれるべき一曲です。

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