飽波神社

飽波神社について

飽波神社（あくなみじんじゃ）は、静岡県藤枝市藤枝に鎮座する神社で、式内社としても知られています。この神社は、古くから地域の守護神として人々に崇められてきました。

歴史

社伝によると、飽波神社は仁徳天皇6年（318年）に、志太平野一帯の鎮護の神として祀られたのが始まりとされています。かつては、神社の近くの小石の周りから清水が湧き出て、その水が病気に効くと信じられていました。また、瀬戸川の水害から人々を守る神として、「川関大明神」とも呼ばれていました。

戦国時代の永禄3年（1560年）には、武田軍の侵攻により社殿や古い記録が焼失するという災難に見舞われました。しかし、神官の曽根彦八貞家が神体を守り抜き、その後、小祠を建てて祀り続けたと伝えられています。

江戸時代の正徳5年（1715年）には社殿が再建され、その後も地域の信仰の中心として重要な役割を果たしてきました。

明治時代に入ると、1873年（明治6年）に郷社に列せられ、1907年（明治40年）には幣帛供進社に指定されました。1931年（昭和6年）には、氏子や崇敬者によって拝殿が造営され、神具や狛犬などが奉納されました。

祭神

飽波神社には、以下の神々が祀られています。

少彦名命（すくなひこなのみこと）
瀬織津姫命（せおりつひめのみこと）
蛭子命（ひるこのみこと）
天忍穂耳命（あめのおしほみみのみこと）

また、境内には以下の摂末社が鎮座しています。

金山神社
七ツ森神社

祭礼

飽波神社では、毎年の例祭に加えて、3年ごとに盛大な大祭（藤枝大祭）が行われます。この大祭では、14台もの豪華な屋台（山車）が街を練り歩き、多くの人々で賑わいます。

環境

飽波神社の神域は、静岡県が選定した「ふるさとの森（お宮の森・お寺の森）」百選の一つにも選ばれており、豊かな自然が残されています。

日本遺産

2020年（令和2年）6月19日には、「飽波神社大祭の奉納踊り」が、藤枝宿周辺の文化財群とともに、文化庁の日本遺産に認定されました。この遺産は、「日本初『旅ブーム』を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅～滑稽本と浮世絵が描く東海道旅のガイドブック（道中記）～」というストーリーの一部を構成しています。

飽波神社は、歴史と文化が息づく場所として、これからも多くの人々に親しまれることでしょう。

外部リンク

飽波神社公式HP

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