香港貿易発展局

香港貿易発展局（HKTDC）

香港貿易発展局は、1966年に設立された香港を基盤とする貿易促進機関であり、国内外のビジネス活動の活性化を目指しています。この機関は香港の法令に基づいて設立された準政府機関で、貿易をする企業へのさまざまな支援を行っています。HKTDCは中国本土の13か所を含む世界50か所に事務所を設けており、アジア、欧州、北米、南米、中東、アフリカ、オセアニアにそれぞれ展開しています。また、日本国内には東京（1971年設立）と大阪（1981年設立）に事務所があり、香港を貿易と投資のハブとしてアピールする活動を行っています。

主要な事業とサービス

HKTDCは、貿易活動の支援にとどまらず、幅広いサービス産業の振興も行っています。金融、ICT、国際仲裁、不動産、知的財産権の保護といった分野での国際交流が図られ、香港と中国本土、さらにはグローバルな地域間でのスタートアップ支援を行っています。これにより、中小企業が新たなビジネス機会を発掘しやすい環境が整っています。

国際展示会と会議

毎年、HKTDCは香港で30種類以上の国際展示会と会議を開催し、約39,000社が出展、70万人以上のバイヤーが参加します。ここでは、アジアのビジネスの中心地としての香港の立場を強化することが目指されており、多種多様な国からのバイヤーが集まります。

製品プロモーション

海外市場における製品プロモーションを通じて、香港の優良サプライヤーの選定を助けます。また、香港パビリオンを通じて国際的な展示会に出展し、その存在をアピールしています。

オンラインマーケットプレイス

HKTDCは、BtoBオンラインマーケットプレイス「hktdc.com sourcing」を運営しています。このプラットフォームは、200万人以上のバイヤーおよび13万人のサプライヤーが利用しており、AIによるビジネスマッチングや、国・地域別のアクセス解析・マーケティング分析が可能です。これにより、国内外でのビジネス接続が効率的に実施され、年間およそ2400万のビジネスコネクションが創出されています。

マーケット情報とセミナー

毎年、産業動向や市況に関する約3,000本の分析レポートを提供しており、ビジネスセミナーも多数開催しています。特に、日本市場への進出を考える企業に対しては、香港の利用方法を伝える重要な資源となっています。2023年は、東京でアートや文化をテーマにした「DesignInspire In Motion 2023 Tokyo Exhibition」が開催され、香港のクリエイターによる多様な作品が紹介されました。

組織と歴史

HKTDCの本部は香港の灣仔地区にあり、2019年からはピーター・ラムが会長を務めています。運営は19名のメンバーから成る評議会によって行われ、現在の総裁はマーガレット・フォンです。日本事務所ではベンジャミン・ヤウが代表を務め、関連団体とも連携しながら香港と日本の貿易関係を強化しています。

HKTDCはその活動を通じて香港をグローバルビジネスの重要なハブとして位置付け、新たな商機を提供し続けます。

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