鳴海杏子

鳴海杏子 - 声優として彩り豊かに生きた軌跡

鳴海杏子さんは、1986年3月13日生まれの東京都出身の元女性声優、歌手です。155cmの身長、A型というプロフィールを持つ彼女は、高校卒業後はフレグランス販売の仕事に就いていました。しかし、そこで出会ったアース・スター エンターテイメントの社長からスカウトを受け、声優業界へと転身します。その後、松濤アクターズギムナジウムで研鑽を積み、声優としての道を歩み始めました。

2011年、NHK Eテレ『はなかっぱ』で鳴き声のみの役でデビューを果たします。本格的なレギュラー出演は、2012年から放送されたTVアニメ『てーきゅう』の高宮なすの役からでした。この役は、ネット配信版のCMにも登場し、繰り返される広告と「高宮なすのです！」というキャッチフレーズで人気を博し、後にスピンオフコミックのタイトルにもなりました。アース・スター エンターテイメント関連のイベントでは司会を務めるなど、マルチな才能を発揮していました。

2016年3月31日にはアース・スター エンターテイメントを退所し、フリーランスとして活動を始めます。しかし、2018年4月1日のTwitter更新を最後に、新たな活動は確認されず、過去の出演作品からも一部降板していることが分かりました。そして2020年12月24日、クリムゾンが投稿した動画で、鳴海杏子さんが声優業を引退したことが明らかになりました。

プライベートな一面と多彩な活動

私生活では、猫を2匹飼っており（アンジーとサブリナ）、ブログやラジオ番組でたびたびその話題に触れていました。特に、ラジオ番組「あのぅ、隣、いいですか？」では、パーソナリティを務めた安澄純さん、平田由季さんとともに猫好きを語り合う場面が多く見られました。また、とんかつ好きを公言しており、こちらもラジオやイベントで話題に上ることが多かったようです。

趣味は美術館や寺院巡りで、特技はスキューバダイビングと、多様な興味関心を持っていたことがうかがえます。

多くの作品で活躍 - 出演作一覧

鳴海杏子さんは、数々のアニメ作品に出演し、幅広い役柄を演じ切りました。代表作と言えるのが『てーきゅう』の高宮なすの役でしょう。そのほかにも、『はなかっぱ』、『GON -ゴン-』、『血液型くん！』、『ヤマノススメ』、『世界でいちばん強くなりたい！』など、多くのアニメ作品で活躍しました。OVAやゲーム、ドラマCD、吹き替えなど、活動の幅は非常に広範囲に渡っていました。

以下に、主な出演作品を列挙します。

テレビアニメ: 『はなかっぱ』(クッペ), 『てーきゅう』(高宮なすの, おばちゃんB), 『GON -ゴン-』(子プレイリードッグ), 『蒼い世界の中心で』(クリスタル), 『血液型くん!』(ナレーション 他), 『世界でいちばん強くなりたい!』(豊田美咲), 『ヤマノススメ』(複数役), 『レゴ チーマ 〜アニマル戦士たちの伝説〜』(複数役)など多数。

OVA: 『てーきゅう』(高宮なすの), 『ヤマノススメ セカンドシーズン』(複数役), 『ReLIFE 完結編』(女子B)など。

ゲーム: 『クロストライブ』(支倉響香), 『少女とドラゴン-幻獣契約クリプトラクト-』(グレイス), 『MONOTO-SITUATION : LUCID AND DAYDREAM』(朝宮椿), 『戦場のツインテール』(ゴードレナ, ハイゼン), 『遥かなる異郷グランヴィリア』(ベルベット)など。

その他: パチンコ『CR世界でいちばん強くなりたい!』、ドラマCD、サウンドドラマ、吹き替え、ナレーションなど多数。

引退後の消息と、後世に残したもの

鳴海杏子さんの引退後、彼女の担当していた役柄は他の声優によって引き継がれています。 彼女の活動は、彼女自身のブログやTwitter、そして出演作品を通じて、多くの人々の記憶に残っています。猫を愛し、多様な趣味嗜好を持ち、声優として、またパーソナリティとしても魅力的な存在だった鳴海杏子さんの、短いながらも輝かしいキャリアは、声優業界の歴史に刻まれました。

彼女の存在は、多くのファンに惜しまれつつも、作品を通じてこれからも生き続けることでしょう。

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