'80アニメーション ザ・ベストテン

『'80アニメーション ザ・ベストテン』

『'80アニメーション ザ・ベストテン』は、1980年12月20日に東映系で公開されたアニメーション映画であり、上映時間は53分です。この作品は、カラーで制作され、ビスタビジョンによる美しい映像表現が特徴です。キャッチコピーは「人気アニメの名場面とヒット主題歌で綴るバラエティ!!」や「どんな人気アニメがとび出すか！笑いと楽しさがいっぱいのアニメの缶詰！」とされ、多くのファンの期待を集めました。

概要

本作は、ニッポン放送が1980年に行ったアニメに関する人気投票を基にして、リスナーから集まったデータをもとに作成されたランキングを劇場公開で発表する形で制作されました。この企画は、当時のTBS系列局で放送されていた「ザ・ベストテン」のパロディ要素を取り入れ、同様の手法でアニメ作品のランキングを紹介するものでした。司会はタモリと児島美ゆきが務め、児島は黒柳徹子のスタイルを模した衣装で登場しました。

ランキング発表にあたって、タモリと児島はアニメポリス・ペロから中継をつなぎ、さらに『Dr.スランプ』のパイロットフィルムも紹介されるなど、多彩な内容となっています。特に面白いのは、東映の作品に焦点が当てられており、東映以外の作品は映像は紹介されずに、理由を付けて回避されたことです。このような独特なプレゼンテーションが多くの観客を魅了した要因の一つと言えるでしょう。

作品の人気ランキング

作品では、数多くの人気キャラクターが紹介されました。その中でも、キャプテンハーロックやメーテル、星野鉄郎といったキャラクターは特に人気を博し、観客からの支持を受けました。また、アニメに登場する人気の男性声優や女性声優もランクインしており、水島裕や井上和彦、古谷徹といった名だたる声優の名前が挙げられました。

さらに、スタジオで歌唱を行ったゲストには、水木一郎や堀江美都子、ささきいさおのような著名なアーティストが名を連ねています。インタビューとして、石森章太郎や松本零士などアニメ界の重鎮も登場するなど、内容は多岐にわたります。

制作の裏話

本作の企画は、当時東映映画の宣伝に関わっていた大学生であった杉田薫によるものです。彼が提案した「『ザ・ベストテン』のアニメをやろう」というアイデアが受け入れられ、その後も彼は製作進行としてクレジットに名が載ることになります。キャスティングや編集作業も彼が手掛けたとされ、若いながらも大きな役割を果たしたことが伺えます。

同時上映

本作と同時に上映されたのは「サイボーグ009 超銀河伝説」であり、原作は石森章太郎、主演は井上和彦になっています。このように、アニメーションのバラエティを楽しめる内容は、当時のファンにとっても貴重な体験であったことは間違いありません。

以上のように、『'80アニメーション ザ・ベストテン』は当時の人気アニメやそのキャラクターたちを振り返ると共に、声優たちの魅力を再確認できる作品として評価され、多くの人々に愛され続けています。

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