Ν-ノーチラス号

Ν-ノーチラス号の概要

Ν-ノーチラス号は、テレビアニメ『ふしぎの海のナディア』に登場する架空の戦艦で、正式名称は「第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリヲン」です。この艦は、旧タルテソス王国の地下から復活させられた古代アトランティス人の宇宙船を基にしています。彼らの船長であるネモが中心となり、元乗組員たちと共にその姿を蘇らせました。

特徴

Ν-ノーチラス号の独特な特徴として、宇宙だけでなく地球の大気圏内でも運用できるように設計されている点が挙げられます。艦の設計には、前方左と右、中央下部、後方の左右上下に取り付けられた合計7枚の重力制御翼（グラヴィティウイング）が関与しており、これにより大気圏内での飛行が可能となっています。艦体の形状も、超音速飛行時に生じる衝撃波に対処できるよう、鋭角的なデザインが施されています。また、艦の安定性を保つために中央部左右にスタビライザーが装備されています。

主機は縮退炉を搭載しており、以前のノーチラス号の反物質機関は補助的な役割にとどまっています。しかし、補助機関があっても基本的な姿勢制御や戦闘行動が可能であるのが魅力です。防御用のバリアは限界を超えると壊れやすく、ガラスのようにひび割れてしまいます。このバリアは修復機能が不完全で、発生できる時間はわずか1分しかありません。

特にその真の実力は不明であり、ネモ船長も自身の技能を用いても、本来の力は数パーセントにも満たないと語っています。

戦闘での活躍

Ν-ノーチラス号は、旧タルテソス王国の跡地でネオ・アトランティスの空中戦艦2隻から攻撃を受けつつ、立ち向かい、一隻を撃沈します。その後、重力子爆弾の攻撃をかわしつつ、日本の静岡近辺で乗員の退艦を成功させました。そして、パリ上空でのレッドノアとの大規模な戦闘に突入します。

衛星軌道に移った戦場では、Ν-ノーチラス号は大きな損傷を負いながらも、敵の内部に突入。ネオ皇帝の制御装置を破壊し、これによりレッドノアを撃破することに成功します。レッドノアは自我を取り戻したネオ皇帝によって暴走し始め、地球への落下が避けられません。Ν-ノーチラス号は退避を試みましたが、重傷を負っており、最終的にはレッドノアに捕まる形となります。船長のネモは全乗員を別の宇宙船に移し、最後の力を振り絞って自らは残り、主砲で友人たちの脱出を助けました。彼の犠牲により、Ｎ-ノーチラス号は大気圏で爆散し、その運命を共にしました。

デザインの背景

Ｎ-ノーチラス号は、デザイナーの山下いくとによって手がけられましたが、そのデザインは1968年公開の映画『怪獣総進撃』に登場する宇宙船や1978年の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の宇宙戦艦アンドロメダを参考にしています。色使いは1968年に放送された特撮ドラマ『マイティジャック』の戦艦マイティ号を基にしています。一部の部品は、1977年公開の映画『惑星大戦争』から着想を得た創作で、独特なデザインへと昇華されています。

『ナディア』のあるエピソードでは、艦の発進シーンが1974年に放送された『宇宙戦艦ヤマト』に類似したカット割りで構成され、特に艦長のセリフまでが引用されています。音響効果も事務所のこだわりにより、他の作品から借用されている点が注目されます。艦名としての「エクセリオン」は、別の作品にも見られる共通テーマとなっています。このように、多くの文化的参照が交錯し、Ｎ-ノーチラス号はファンに深い印象を残しているのです。

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