Σ結合

σ結合について

σ結合（シグマけつごう、英: Sigma bond）は、化学における基本的な結合の一つであり、原子間の結合軸に沿って、原子軌道が重なることによって形成されます。この結合は、分子の構造を形成する上で重要な役割を果たしており、最も一般的で強い化学結合とされています。

σ結合の形成に関与する原子軌道

σ結合は主に以下のような原子軌道の組み合わせによって形成されます。

• - s軌道同士: 二つのs軌道が結合魔に重なることによってσ結合が形成されます。
• - s軌道とp軌道: s軌道とp軌道が重なることで形成されることもあります。この場合、s軌道が一次元的に広がっており、p軌道は二次元的に広がっているため、結合がより強固になります。
• - 混成軌道: sp、sp2、sp3などの混成軌道同士もσ結合を形成します。これにより、分子の形が幾何学的に変化し、構造的な安定性が増します。
• - p軌道同士: Pz軌道同士が結合するときにもσ結合が形成されます。また、p軌道とd軌道の組み合わせも考慮することができます。

σ結合の性質

σ結合はその対称性によって特徴づけられます。この結合は回転対称性を持ち、結合した原子が回転しても結合の性質が大きく変わることはありません。また、σ結合は通常、結合の形成が最も強く、結合エネルギーが高いことから、分子の安定性を高める要因となります。

関連する結合

σ結合に関連する他の結合には以下のようなものがあります。

• - π結合: σ結合とは異なり、軌道が結合軸に対して側方的に重なることによって形成されます。特に二重結合や三重結合を形成する際に重要です。
• - δ結合: これはより複雑な結合ですが、通常はd軌道同士の重なりで形成されることが多いです。

まとめ

σ結合は化学結合の基本的な形態であり、分子の形成や安定性において重要な役割を果たしています。様々な原子軌道の組み合わせによって形成され、分子の結合性を大きく影響します。分子の性質や反応性を理解する上で欠かせない要素です。

もう一度検索