Ҿ

「Ҿ」（大文字）と「ҿ」（小文字）は、アブハズ語で用いられるキリル[[文字]]です。

この文字は、アブハズ語において特有の音を表すために使用されており、言語の表記体系において重要な役割を果たしています。

呼称

アブハズ語では、この文字は「Ҿы」と呼ばれています。

Unicodeにおいては、「CYRILLIC CAPITAL LETTER ABKHASIAN CHAE WITH DESCENDER」（キリル大文字アブハズ語のディセンダ付きチェ）および「CYRILLIC SMALL LETTER ABKHASIAN CHAE WITH DESCENDER」（キリル小文字アブハズ語のディセンダ付きチェ）として定義されています。この名称が示すように、この文字は通常の「チェ」にディセンダ（下向きの突起）が付いた形をしています。これにより、他のキリル[[文字]]と区別され、アブハズ語における特定の音素を正確に表すことができます。

音素

「Ҿ, ҿ」は、アブハズ語において/tʂ'/という音素を表します。これは、そり舌の破擦音であり、放出音という特徴を持っています。放出音とは、発音時に声門を閉鎖し、口内で圧力を高めてから解放する音のことで、アブハズ語の音声体系において重要な役割を果たしています。この文字が持つ音素の特殊性により、アブハズ語の発音において非常に重要な役割を担っています。

アルファベット上の位置

アブハズ語のアルファベットにおいて、「Ҿ, ҿ」は第55字母として位置づけられています。これは、アブハズ語アルファベットの末尾に近い位置であり、特定の文字順で言語が整理されていることを示しています。この文字の位置は、アブハズ語の辞書やテキストにおいて、文字を検索したり並べ替えたりする際の基準となります。

符号位置

Unicodeにおける符号位置は以下の通りです。

大文字「Ҿ」: U+05BE
小文字「ҿ」: U+05BF

これらの符号位置は、コンピュータ上でこの文字を正しく表示し、処理するために不可欠です。Unicodeの規格により、世界中の異なるコンピュータシステムやソフトウェアで、この文字を統一的に扱うことができます。これにより、アブハズ語のデジタルテキストの作成や共有が円滑に行われます。

このように、「Ҿ, ҿ」はアブハズ語において重要な役割を果たす文字であり、その呼称、音素、アルファベット上の位置、そして符号位置は、アブハズ語を正確に理解し、使用するために不可欠な要素となっています。

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