Ӥ

「Ӥ」（小文字: ӥ）は、キリル[[文字]]の一つで、主にウドムルト語で使用される特殊な文字です。この文字は、通常のキリル[[文字]]の「И」（小文字: и）とは異なり、特定の条件下でのみ使用されます。

概要

「Ӥ」は、ウドムルト語において、非円唇前舌狭母音の/i/を表すために使用されます。ただし、この文字が使用されるのは、特定の歯音、すなわち/d/, /z/, /l/, /n/, /s/, /t/の後に限られます。これらの歯音の後では、口蓋音化されていない/i/の発音を正確に表すために「Ӥ」が用いられます。それ以外の状況では、通常のキリル[[文字]]「И」が用いられます。このように、ウドムルト語の正書法では、発音の微妙な違いを区別するために、特定の文字を使い分けることが重要な要素となっています。

成り立ち

「Ӥ」の形状は、キリル[[文字]]の「И」の上に、メチュラティエル（mečlatjel、мечлатjел）と呼ばれる記号を付加したものです。この記号は、文字の発音や意味を特定する上で重要な役割を果たします。

使用例

例えば、ウドムルト語で「Ӥ」が使用される単語としては、以下のような例が考えられます（具体的な単語例は、ウドムルト語の専門的な資料を参照してください）。

特定の歯音＋ӥで構成される単語

発音

「Ӥ」が表す音は、硬口蓋接近音[j] = [j]です。これは、日本語の「ヤ」行の発音に近い音であり、母音の/i/と組み合わさって、特有の音を構成します。

コンピュータ上のコード

「Ӥ」は、Unicodeで定義されており、コンピュータ上で正しく表示・処理することができます。具体的なコードポイントは、以下の通りです。

大文字 Ӥ: （Unicodeコードポイント）
* 小文字 ӥ: （Unicodeコードポイント）

これらのコードポイントにより、異なるオペレーティングシステムやソフトウェア環境でも、文字化けすることなく正しく表示できます。この文字を使用する際は、対応するフォントやエンコーディングの設定を確認してください。

アルファベット上の位置

ウドムルト語アルファベットにおける「Ӥ」の位置は、13番目です。この位置は、文字がウドムルト語の正書法において重要な役割を果たしていることを示しています。ウドムルト語の辞書や教科書では、この順番に従って単語が整理されています。

まとめ

「Ӥ」は、ウドムルト語の音韻体系において、非常に重要な役割を担う文字です。特定の歯音の後でのみ使用され、非円唇前舌狭母音/i/を正確に表すために必要不可欠です。この文字の存在は、ウドムルト語の複雑な発音と文字表記の関係を示しており、言語学的な観点からも興味深い対象です。また、コンピュータ上でこの文字を正しく扱うためには、Unicodeなどの文字コードに関する知識も必要となります。

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