「真実への逃避」〜ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース (第一幕)

リンプ・ビズキットは、2000年代初頭にミクスチャー・ロック（ニュー・メタル）シーンを席巻したアメリカのバンドです。その彼らが2005年に発表したのが、EP『「真実への逃避…」～ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース(第一幕)』（The Unquestionable Truth (Part 1)）です。EPのため、スタジオ・アルバムとしては扱われません。

制作の背景

2001年にバンドを脱退したギタリストのウェス・ボーランドが、2004年8月に復帰したことが本作制作の大きな転機となりました。オリジナルメンバーが揃ってアルバムをリリースするのは、実に5年ぶりのことでした。しかし、ドラムのジョン・オットーは1曲のみの参加となっています。

本作は、発売前の事前告知やプロモーションを一切行わずに、突然リリースされました。このサプライズ的なリリース方法も、話題を呼びました。アメリカ国内では、初週に37,000枚を売り上げ、アルバム・チャートで初登場24位を記録しています。

音楽性

『「真実への逃避…」～ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース(第一幕)』は、これまでのリンプ・ビズキットの作品とは一線を画す、ヘヴィな作風が特徴です。全盛期にあったポップな要素はほぼ消滅し、より内省的でダークな世界観が展開されています。また、レコーディング中にジョン・オットーが個人的な事情で欠席したため、一部の楽曲では代理のドラマーが演奏しています。

収録曲は以下の通りです。

1. The Propaganda - 5:16
2. The Truth - 5:28 - バンドセッションの様子がYouTube上で公開されています。
3. The Priest - 4:59
4. The Key - 1:24
5. The Channel - 4:41
6. The Story - 3:56

続編について

2012年には、『「真実への逃避」～ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース(第二幕)』を制作中であると発表されましたが、現在に至るまで続報はありません。ファンからは、その完成が待ち望まれています。

『「真実への逃避…」～ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース(第一幕)』は、リンプ・ビズキットの音楽性の新たな一面を示す作品として、重要な位置を占めています。彼らの音楽の幅広さ、そして変化への挑戦を感じ取ることができるでしょう。

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