「篤姫」オリジナルサウンドトラック

NHK大河ドラマ『篤姫』オリジナルサウンドトラック：ドラマの世界観を彩る珠玉の音楽

2008年2月20日、ポニーキャニオンより発売された『篤姫』オリジナルサウンドトラックは、NHK大河ドラマ『篤姫』で使用された楽曲を収録したアルバムです。日本のみならず、韓国や台湾など海外でもそれぞれの言語でタイトルが変更されリリースされるなど、高い人気を博しました。

吉俣良によるドラマティックな楽曲の数々

全楽曲の作曲を手掛けたのは、吉俣良氏。ロックミュージシャンとしての経験も活かし、ストリングスを主体とした壮大な旋律から、電子楽器やフラメンコギターを取り入れた情熱的な楽曲まで、幅広い音楽性を聴くことができます。楽曲はドラマの様々な場面を想起させ、視聴者の記憶に深く刻まれたシーンを鮮やかに蘇らせる力を持っています。

メインテーマである「篤姫」は、弦楽の豊かな響きが印象的なゆったりとした曲調ですが、ドラマ本編で使用された楽曲の中には、激しい旋律やドラマチックな展開を見せるものも多く含まれています。吉俣良氏自身のコメントによると、メインテーマは当初採用に難色を示されたものの、再度検討を経て採用されたとのことです。また、「正鵠」や「驀地」といった楽曲は、当初はレコーディング記念として制作されたものの、ドラマの中で重要なシーンで使用され、結果的に作品を象徴する楽曲となりました。

各楽曲の魅力：ドラマの情景が目に浮かぶサウンドスケープ

アルバムには、ドラマの様々な場面を想起させる楽曲が収録されています。「奄美をイメージして作った」という「良し」や、吉俣良氏の祖母の命名から生まれたという楽曲、ドラマの重要な場面を彩った「正鵠」「驀地」、そして、最初に制作された楽曲である「すずしろのはな」など、一つ一つの楽曲にドラマと深く結びついたエピソードが込められています。

特に、「正鵠」は千代正行氏の印象的なフラメンコギターのソロが際立つ楽曲で、篤姫の初登場シーンで使用され、鮮烈な印象を与えました。「於一咲む」は、吉俣良氏本人が「決して採用されないだろう」と思っていた楽曲でしたが、ドラマの中で重要な役割を果たしました。これらの楽曲は、ドラマの重要なシーンを彩り、視聴者の感情を揺さぶる力を持っています。

5万枚を超える驚異的なセールス

2008年10月末までの総売上枚数は5万枚を超え、NHK大河ドラマのオリジナルサウンドトラックとしては異例のセールスを記録しました。これは、ドラマ『篤姫』の人気を反映するだけでなく、吉俣良氏の卓越した音楽性と、楽曲が持つドラマとの一体感が、多くの視聴者の心を捉えた証と言えるでしょう。

まとめ：ドラマの余韻に浸れる、珠玉のサウンドコレクション

『篤姫』オリジナルサウンドトラックは、単なるドラマのBGMにとどまらず、ドラマの世界観を深く理解し、楽しむための重要な要素となっています。ドラマを視聴した方にとっては、感動を再び呼び覚ます、忘れられない音楽の贈り物となるでしょう。また、ドラマを未視聴の方にとっても、吉俣良氏の音楽性に触れ、ドラマの世界観を感じ取ることができる、魅力的な一枚です。ドラマ『篤姫』の余韻に浸りたい方、そして、質の高い音楽を求める全ての方々に、このアルバムをおすすめします。

もう一度検索