あさひ型護衛艦 (初代)

あさひ型護衛艦について

あさひ型護衛艦は、海上自衛隊の護衛艦の一級に属し、特にキャノン級護衛駆逐艦を基にした艦で、1955年に再就役されました。これは、アメリカ海軍からの艦艇貸与の一環として実施されたもので、海上自衛隊の歴史において重要な位置を占めています。

来歴

[1951年]]、連合国軍の最高司令官マシュー・リッジウェイ大将は、占領下の日本にパトロール用の艦艇を貸与する計画を提案し、その後、海上警備隊が設立されました。この組織は日本の海軍の将来の基盤として機能することが期待されていました。1953年の間に、パトロールフリゲート]として18隻の艦艇が日本に引き渡され、これらの艦艇はくす型警備船として運用されました。その後の1954年には、日米艦艇貸与協定が締結され、[[キャノン級護衛駆逐艦２隻が日本に供与され、更にリヴァモア級駆逐艦があさかぜ型護衛艦として就役しました。

設計・装備

あさひ型護衛艦の設計において特筆すべきは、ディーゼル電気推進方式を採用している点であり、それは海上自衛隊の護衛艦としては唯一の例です。この艦級は大きな上部構造を持ち、重心が高いため、復原性能に懸念がありましたが、装備の改善は行われず、そのままで運用されました。艦艇は1950年代後半にいくつかの装備の更新が行われ、ソナーやレーダーなどが国産品に変更されました。特にソナーは1959年に新型へと換装され、1962年にもレーダーが改良されました。

同型艦と運用史

1955年6月、両艦がボストンで引き渡され、第6護衛隊に編入されました。3月には第1護衛隊群に入隊し、その後様々な組織の変遷を経ながら、日本の海上自衛隊で護衛艦として運用され続けました。1960年には艦種が警備艦から護衛艦に改訂され、1975年には除籍・返還されました。これにより、日本の海上自衛隊における貸与艦は消失しました。

その後、両艦は1978年にフィリピン海軍に供与、新たに名前が付けられました。以降はフィリピンで活躍し、「ダトゥ・シカトゥナ」と名付けられた「あさひ」は1988年に退役。一方で「はつひ」は近代化改装の計画もありましたが、最終的には2018年に現役を終えました。

総括

歴史的にみてもあさひ型護衛艦は、日本の海上自衛隊における重要な艦級の一つであり、海軍力の発展に寄与しました。当時は外国からの技術や艦艇が重要であり、これが海上自衛隊の形成に大きな影響を与えました。あさひ型はその象徴ともいえる存在であり、今後もその歩みは語り継がれていくことでしょう。

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