あしがら (護衛艦)

海上自衛隊護衛艦 あしがら (DDG-178) の艦歴

「あしがら」は、海上自衛隊の護衛艦であり、あたご型[[護衛艦]]の2番艦です。艦名は歴史的な足柄山に由来し、旧海軍の重巡洋艦「足柄」を受け継いでいます。本記事では、「あしがら」の艦歴を詳細に解説します。性能や装備については、あたご型[[護衛艦]]に関する資料を参照ください。

就役から東日本大震災への対応

「あしがら」は、中期防衛力整備計画に基づき、三菱重工業長崎造船所で建造されました。2005年4月6日に起工、2006年8月30日に命名・進水式が行われ、「あしがら」と命名されました。そして、2008年3月13日に就役し、第4護衛隊群第64護衛隊に編入、佐世保に配備されました。同年3月26日には護衛隊の改編により、第2護衛隊群第2護衛隊に所属変更となります。

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、災害派遣要請を受け、被災地への支援活動に従事しました。同年7月4日から9月29日にかけては、アメリカ合衆国への派遣訓練にも参加しています。

ミサイル防衛システム導入と国際共同訓練

2012年12月10日、アメリカ国防総省は日本への最新のミサイル防衛システムの売却を議会に通知しました。「あしがら」は、「あたご」と共にこのシステムを導入し、日本のミサイル防衛能力の向上に貢献しました。

その後、「あしがら」は、数々の国際共同訓練に参加しています。2015年には、米国の統合訓練「ドーンブリッツ15」に、「ひゅうが」、「くにさき」と共に参加し、水陸両用戦訓練を実施。2017年には、「さみだれ」と共に、米海軍空母カール・ヴィンソンを中心とした空母打撃群と西太平洋で共同巡航訓練を実施しました。同年6月には、日本海で米海軍の空母カール・ヴィンソン、ロナルド・レーガンを中心とする空母打撃群、「ひゅうが」、航空自衛隊F-15と共同訓練を実施するなど、日米間の防衛協力に大きく貢献しました。

近代化改修と最新の訓練参加

2017年7月3日から2018年末にかけては、三菱重工業長崎造船所で定期検査を受けました。この際に、弾道ミサイル防衛（BMD）能力の向上と対潜システムの近代化改修が行われましたが、あたご型に搭載されたAN/SPQ-9B対水上レーダーは、装置の納入遅延により後日装備となりました。

2020年には、「いせ」と共に令和2年度米国派遣訓練に参加し、RIMPAC2020や日米豪韓共同訓練（パシフィック・ヴァンガード20）にも参加。2021年には、日米豪仏共同訓練（ARC21）に参加し、多国間での連携強化に貢献しました。2022年には、日本周辺海域において、米海軍及び韓国海軍艦艇と弾道ミサイル情報共有訓練を実施。同年11月には、国際観艦式において祝賀航行部隊の先導艦を務めました。

2023年1月には、関東南方から沖縄周辺に至る海空域において、米海軍と共同訓練を実施し、日米同盟の強化に貢献しました。

現在の状況

現在、「あしがら」は第2護衛隊群第2護衛隊に所属し、佐世保を母港としています。今後も、日本の海上防衛の最前線で活躍が期待されています。

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