あしたがあるから

あしたがあるから

1991年10月18日から12月20日までTBS系列の「金曜ドラマ」で放送されたドラマ『あしたがあるから』は、主演に今井美樹を迎え、脚本を内館牧子が手掛けました。本作は、前年に放送されたドラマ『想い出にかわるまで』の成功を受け、今井、美樹と内館、牧子、そしてTBSの遠藤環プロデューサーの次なる作品として注目を集めました。また、人気ミュージシャン福山雅治が俳優として連続ドラマに初出演することでも話題となりました。さらに秋元康がブレイン・スタッフとして参加しており、その影響もあり多くの視聴者の心をつかみました。

あらすじ

物語の中心となるのは安部令子（27歳）、平凡な家で育った彼女は会社員として東証一部上場企業、城東商事に勤めています。令子は同じ職場の反町健太（32歳）と恋人関係にあり、将来は結婚することを夢見ていました。しかし、令子の生活は想像もしない方向に進んでいきます。

一方、山吹圭子（24歳）は城東商事の社長、城之内敏光（村井国夫）の娘であり、自らのキャリアに誇りを持つエリート社員です。彼女は仕事の成功を追求する一方で、健太に対して密かに恋心を抱いていました。

ある日、令子は社長から特別企画部の部長に指名されるという大抜擢を受けます。これにより、彼女は圭子、高見沢亜希（22歳）、そして若村良一（25歳）と共に新規事業の立ち上げに奮闘することになります。令子は戸惑いを感じつつも、自らの能力を活かしチャレンジしようと決意するのですが、仕事上の競争相手である圭子との関係は決して平坦なものではありませんでした。

キャリアを築くために衝突しながらも、令子は周囲の人々との関係を深めていき、次第に自分自身を見つめ直していきます。彼女は持ち前の明るさと行動力で、事業を成功に導こうと懸命に努力しますが、その背後には城之内社長の思惑が影を落としていました。

キャスト

本作のキャストは華やかで多様性に富んでいます。主人公の安部令子を演じる今井美樹は、平凡な主婦としての生活を夢見る少女から、仕事に目覚め成長していく姿を見事に表現しました。また、令子の恋人である反町健太（石橋凌）や、令子の同僚たちもストーリーに深みを与えています。

山吹圭子（仙道敦子）と反町健太の間にある微妙な恋愛関係や、若村良一（福山雅治）の成長も物語の魅力の一つです。彼らは各々の立場で葛藤し、成長していく様子が描かれています。

スタッフ

本作の制作にあたったのは秋元康（ブレイン・スタッフ）を始め、内館牧子が脚本を担当し、大岡進、森山享、金子与志一らが演出を手掛けています。プロデューサーには遠藤環が名を連ね、テーマ曲には今井美樹による「PIECE OF MY WISH」が使用され、作品全体を通して感情に訴えかける要素が盛り込まれています。

最後に

『あしたがあるから』は、仕事、恋愛、そして成長をテーマに、複雑な人間関係を描いた作品です。時代を映した人々の生き様が、視聴者を惹きつけた魅力の一因と言えるでしょう。

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