PIECE OF MY WISH

「PIECE OF MY WISH」について

「PIECE OF MY WISH」は、今井美樹の7枚目のシングルで、1991年11月7日にフォーライフ・レコードからリリースされました。この楽曲は、今井にとって初めてオリコンチャートでの1位を獲得したシングルであり、さらには125.4万枚を超える売上を記録し、ミリオンセラーとなっています。

背景

この楽曲の表題曲は、TBSで放送された金曜ドラマ『あしたがあるから』の主題歌として起用されました。今井美樹はこのドラマの主演を務め、そのパフォーマンスも話題となりました。「PIECE OF MY WISH」は特に、恋愛をテーマにした楽曲が多い今井の作品の中で、屈託のない前向きなメッセージを伝える歌として特異な存在感を放っています。

作詞と制作の背景

作詞は岩里祐穂が担当しました。彼女はこの曲を書くにあたり、従来のラブソングから離れ、より広い世界観を展開したいと考えたそうです。「元気を出そう」「自分を信じよう」といったテーマを織り交ぜ、聴く人々に希望を与える内容を意図していたとのこと。実際に岩里自身が当時妊娠8カ月であったことも影響しており、「陣痛や出産と同時に世の中に出た歌」と振り返って掲載しています。

音楽と文化への影響

楽曲のリリースから数年経った2015年には、ベストアルバム『Premium Ivory -The Best Songs Of All Time-』の企画として「PIECE OF MY WISH」のビデオプロジェクトが行われ、リスナーからの画像やメッセージを基にした映像作品が制作されました。同年、大晦日に放送された『第66回NHK紅白歌合戦』においても、今井はこの曲を披露し、多くの視聴者の記憶に残るパフォーマンスを繰り広げました。

2020年には、コロナ禍において「みんなでエール」というプロジェクトの一環として、音楽番組「ライブ・エール～今こそ音楽でエールを～」に出演しました。この際には、指揮・編曲に千住明を迎え、東京フィルハーモニー交響楽団と共演し、一夜限りの特別パフォーマンスとして「PIECE OF MY WISH」を再度披露しました。

カバーアレンジ

また、他にも様々なアーティストがこの曲をカバーしています。作曲を手掛けた上田知華は、2013年にリリースされたアルバム「ゴールデン☆ベスト」においてセルフカバーを発表しました。さらに、アイドルグループ「さくら学院」の元メンバーである麻生真彩も、2019年に自身のライブでこの曲を披露しました。

「PIECE OF MY WISH」は時代を超えて多くの人に受け入れられ、今井美樹の代表作の一つとして、音楽史に名を残す曲となっています。

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