あつひろ・たいせい (小惑星)

あつひろ・たいせい (18403 Atsuhirotaisei)

あつひろ・たいせいは、小惑星帯に位置する小惑星の一つで、1993年1月13日にアマチュア天文学者の円舘金さんと渡辺和郎さんによって発見されました。この小惑星の名称は、2012年8月31日に小惑星センターから正式に承認され、「Atsuhirotaisei」として知られています。具体的な背景には、発見者たちの心温まるエピソードが存在します。

命名の由来は、兵庫県加西市に住む兄弟、生田敦弘さんと生田汰成さんに由来しています。彼らは星に対する情熱が非常に強く、天体観測に出かけることが多かったのですが、残念ながら2011年12月10日には皆既月食の観測からの帰り道に、飲酒運転の軽トラックに巻き込まれ、命を落とすという悲劇的な事故が発生しました。この知らせを聞いた西はりま天文台の鳴沢真也さんは、山田義弘さんを仲介者として、発見者たちに命名権の申請を行い、こうした状況を踏まえたうえで「Atsuhirotaisei」という名前が決定されたのです。

あつひろ・たいせいは、その公転軌道がやや歪んだ楕円形を描いており、離心率は0.31です。この軌道を持ちながら、4.27年という長い周期で太陽の周りを回っています。また、その直径は約7.9kmと推定されています。小惑星としては比較的小さな部類に属しますが、兄弟の思いを込めた名にふさわしい存在として、宇宙での静かな旅を続けています。

なお、あつひろ・たいせいは他の小惑星たちと同様に、天文学や宇宙探査に関心を持つ多くの人々にとって、特別な存在となっています。兄弟の夢や想いが詰まったこの小惑星は、今なお多くの天文学者や愛好者たちに観察され続けており、天文ファンの心を掴んでやみません。

関連項目

• - 小惑星の一覧 (18001-19000)
• - 人名に因む名を持つ小惑星の一覧

この小惑星は、ただの天体であるだけでなく、背後には人間の温かい物語があり、宇宙の神秘を感じさせてくれる貴重な存在となっています。

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