あわじ型掃海艦について
あわじ型掃海艦(あわじがた そうかいかん)は
海上自衛隊が進行中の新型掃海艦であり、既存の掃海艦の後継として位置づけられています。主に新しい
機雷に対応するための設計が施されており、今後の安全保障環境を見据えた防衛能力の向上を目指しています。
概要
あわじ型は、「やえやま型掃海艦」の後継艦であり、艦体の構造には
繊維強化プラスチック(FRP)が採用されています。これにより、
金属の使用を抑えつつ、
機雷への反応を最小限にすることが可能となります。従来の
木材を使用した艦艇と比べて、あわじ型は同じ寸法でありながら、基準
排水量が約3割も軽減されています。この高い軽量性と耐久性から、艦体の寿命も大幅に延びると期待されています。
この型の艦艇は、世界的にも大規模なFRP船として位置づけられており、ジャパンマリンユナイテッドがその建造を担当しています。2021年には3番艦が
海上自衛隊に引き渡され、さらに建造が進められています。
装備
あわじ型掃海艦は、
機雷を探知するためにさまざまな先進技術を搭載しており、その中でもリーマス600が特に重要です。この水中無人機は、
機雷の探知能力を持ち、搭載されたサイドスキャン・
ソナーにより安全に
機雷を発見します。また、より小型で浅い水深の
機雷に対応するためのリーマス100も既に運用されています。
探知した
機雷に対しては、自走式の
機雷処分用弾薬(EMD)が用いられます。これにより、遠隔操作での処理が可能になり、現場でのリスクが大幅に軽減されます。さらに、光学式監視装置を使用して、水上や浅く敷設された
機雷を危険がない範囲から判別する能力も兼ね備えています。
同型艦
これまでに建造された艦艇には、1番艦の「あわじ」と2番艦の「ひらど」があります。1番艦は2017年に就役し、続いて2番艦も2018年に運用開始されました。合計9隻の建造が計画されており、今後2年に1隻のペースでの建造が見込まれています。
まとめ
あわじ型掃海艦は、最新の技術と設計に基づき、
機雷処理能力の向上や作業の効率化を図るために開発されています。これらの艦艇は、
海上自衛隊において重要な役割を果たすことが期待されています。将来的にどのように運用されるか注目が集まっています。