いざよい (柴咲コウの曲)

『いざよい（「柴咲神宮」Live ver.）』：満月の夜に想う、切ない歌声

2017年10月18日、柴咲コウの配信限定シングルとしてリリースされた『いざよい（「柴咲神宮」Live ver.）』は、彼女にとって特別な一曲です。この楽曲は、2017年秋に開催された柴咲コウ歌手活動15周年記念ライブ「『柴咲神宮』〜平安神宮 月夜の宴〜」で披露されたライブ音源を収録したもので、スタジオ録音されたオリジナルバージョンとは異なる魅力を持っています。オリジナル音源は、同年発売のベストアルバム『KO SHIBASAKI ALL TIME BEST 詠』にて初CD化されました。

この楽曲の制作背景には、柴咲コウが主演を務めた大河ドラマ『おんな城主 直虎』の撮影が深く関わっています。多忙な撮影の合間を縫って作詞された『いざよい』は、月の満ち欠けをテーマにした、繊細で切ない歌声とメロディーが特徴です。柴咲コウ自身は、この楽曲について以下のように語っています。

「月の満ち欠けが一回りしていく様子、朧月夜や下弦の月、十五夜など、様々な月とその様子、形を歌ってきました。今回は十六夜をテーマに、いざよう心模様を描いた曲に仕上げました。満たされた月夜ゆえに、想いが強く深くなり、そして切ないものに変わる。大河ドラマで1年を通して1人の役を演じてきたからこそ生み出すことができた楽曲だと思います。」

この言葉からもわかるように、『いざよい』は、満月の夜のような満たされた感情と、そこから生まれる強い想いと切なさを表現した楽曲です。1年間、一人の女性を演じきった経験が、この楽曲の深みと情感に繋がっていると言えるでしょう。

楽曲の構成はシンプルながらも、柴咲コウの透き通るような歌声と、吉川慶による繊細な作曲・編曲によって、聴く者の心に深く響く仕上がりとなっています。ライブ音源ならではの臨場感も魅力の一つであり、会場の雰囲気や空気感まで感じ取れるような、特別な一枚と言えるでしょう。

『いざよい（「柴咲神宮」Live ver.）』は、柴咲コウのアーティストとしての深みと、表現力の高さを改めて示す、貴重な楽曲です。配信限定という形でのリリース、そしてオリジナル音源との違い、そして大河ドラマとの関連性など、様々な側面からこの楽曲を紐解くことで、さらに深い理解と感動が得られるでしょう。十六夜をテーマにしたこの楽曲は、静かな夜空の下、月を見上げながらじっくりと聴きたい、そんな魅力に満ち溢れています。

収録曲

いざよい（「柴咲神宮」Live ver.）
作詞：柴咲コウ
作曲・編曲：吉川慶

関連情報

柴咲コウ公式サイト：作品紹介ページ（『いざよい』）

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