いしかり (フェリー・3代)

フェリー「いしかり」の概要と魅力

いしかり（ISHIKARI）は、日本の太平洋フェリーによって運航される快適なフェリーで、現在も活躍を続けています。この船は、太平洋フェリーの同名の船の3代目として、2011年に就航しました。いしかりは、その先代の船を引き継ぐ形で新たに建造されたもので、技術的な進歩とデザインの工夫が施されています。

実績と歴史

いしかりは、2011年に引き渡しを受けた後、最初の航海の準備を進めていましたが、運航を予定していた際に東北地方太平洋沖地震が発生しました。この震災の影響で仙台フェリーターミナルが被災し、予定されていた就航が遅れました。しかし、最終的には2011年3月25日に暫定運航を開始し、それ以来スムーズに運航されています。

船は、航路の特性を考慮して昼間の運航が行われるため、船室は海側に配置されており、乗客が美しい海の景色を楽しめるように設計されています。また、このフェリーは海事プレス社の「クルーズシップ・オブ・ザ・イヤー」のフェリー部門賞を2011年から受賞しており、その魅力と快適性が多くの人々に評価されています。

船内設備とデザイン

いしかりでは「エーゲ海の輝き」をテーマにしたデザインコンセプトが導入され、船内は青と白を基調とした美しい装飾が施されています。船室には、エーゲ海の島々にちなんだ名前が付けられ、ギリシアの美術品が装飾品として利用されています。

先代と比べると、個室が大幅に増え、プライバシーが重視されています。特に、B寝台の階段は互い違いに配置され、快適性が向上しています。また、全客室にはバリアフリー対応が施され、車椅子での移動がスムーズに行える設計になっている点が特筆すべきです。バリアフリーのエレベーターがあり、船内の各施設へも簡単にアクセス可能です。

客室の種類と設備

いしかりには多様な客室があり、スイートルームにはレストランで使える食事券が付与されます。スイートルームや特等室は、バス・シャワートイレが完備され、1等室以上にはシャワーとトイレが設置されています。また、1等室にはバリアフリー対応の客室も含まれています。

主な客室構成は以下の通りです：

• - ロイヤルスイートルーム：6デッキに1室
• - スイートルーム：6デッキに1室
• - セミスイートルーム：6デッキに2室
• - 特等室（洋室・和室）：各デッキに幅広い数が設置
• - 1等（和室・洋室）：多様なレイアウト
• - S寝台・B寝台：二段ベッドタイプで複数室

公共スペースと娯楽設備

船内の公共スペースは、旅客が安心して過ごせるよう配慮されており、複数のダイニングエリアやリラクゼーションスペースがあります。特に、レストラン「サントリーニ」では289席を提供し、バイキング形式での食事を楽しむことができる他、個室のレストラン「イア」や軽食を提供する「ヨットクラブ」も利用可能です。

エンターテインメントとして、シアターラウンジ「ミコノス」や様々なゲームコーナー、カラオケルームも整っています。さらに、ドライバー専用のリラックス空間も設けられており、旅行の疲れを癒すことができます。展望浴室では、航行中の景色を楽しみながらリラックスすることも可能です。

このように、いしかりは快適な空間と多彩なサービスで、利用者に最高の体験を提供しています。

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