いせ辰

いせ辰：江戸千代紙の老舗版元

有限会社いせ辰は、東京都台東区谷中に本社を構える老舗の版元です。江戸千代紙、おもちゃ絵を中心に、日本の伝統的な美意識を今に伝える изделияを制作・販売しています。谷中本店と千駄木店の2店舗を構え、地域に根ざした活動も行っています。

歴史

いせ辰のルーツは、下総国出身の広瀬辰五郎が元治元年（1864年）に江戸日本橋堀江町で開業した伊勢辰商店に遡ります。当初は団扇問屋兼地本問屋としてスタートし、明治時代初頭から明治45年（1912年）にかけては、模様入りの紙ナプキンを製造し、主にヨーロッパへ輸出していました。

明治3年（1870年）には神田弁慶橋へと移転。大正12年（1923年）の関東大震災では、3代目広瀬辰五郎の時代に多くの千代紙の版木を焼失する憂き目に遭いましたが、すぐに復興し営業を再開。大正14年（1925年）には伊せ辰の社名で、伊東深水や川瀬巴水といった著名な版画家による新版画10点を双作版画会として出版しました。

第二次世界大戦中も、3代目は弟子や息子たちを励まし、江戸千代紙の製作を継続。戦後、4代目広瀬辰五郎は昭和17年（1942年）に谷中へ店舗を移転し、地盤を固めました。昭和21年（1946年）に3代目が亡くなった後も、4代目は菊寿堂いせ辰とも号し、代々受け継がれてきた千代紙の製作と復興に尽力しました。

現在のいせ辰

現在は、5代目にあたる4人の兄妹が中心となり、いせ辰の伝統を守り続けています。江戸文化を反映した千代紙、団扇、風呂敷など、様々な изделияを製造・販売し、その美しい意匠は多くの人々を魅了しています。

主な出版書籍

いせ辰は、自社で изданияも手掛けています。以下はその一部です。

巌谷小波 編『十二支画帖 午之巻』(1918年)
巌谷小波 編『十二支画帖 犬之巻』(1918年)
巌谷小波 編『十二支画帖 亥・子・丑之巻』(1918年)
井上和雄 編『宝舟集 〔第1〕』(1919年)
井上和雄 編『宝舟集 第2篇 初篇,2篇』(1919年)
石井研堂、広瀬菊雄『地本錦絵問屋譜』(1920年)
石井研堂『錦絵の改印の考証 : 一名・錦絵の発行年代推定法 団扇絵の改印の考証』(1920年)
井上和雄 編『宝舟集 〔第2〕』(1922年)
広瀬菊雄 編『絵美良図譜』(1922年)
『夜半亭六々句選』(1927年)

これらの書籍は、日本の художественный и культурное наследие наследиеを伝える貴重な資料となっています。

いせ辰は、江戸の美意識を現代に伝える貴重な存在です。その изделияには、職人の技と心が込められており、手に取る人々に感動を与え続けています。

公式ウェブサイト

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