いつか、眠りにつく日

いつか、眠りにつく日

『いつか、眠りにつく日』は、いぬじゅんによる日本の小説作品。ケータイ小説として「野いちご」に投稿された作品が書籍化され、後にスターツ出版文庫から文庫版が刊行されました。その後、コミカライズ、テレビドラマ化など、様々なメディアミックス展開が行われています。

概要

元々はケータイ小説サイト「野いちご」に投稿された作品で、第8回日本ケータイ小説大賞を受賞し書籍化されました。スターツ出版文庫での文庫化後、主人公を変えた続編も刊行されています。Web掲載時には横書きでしたが、文庫版では縦書きに変更。児童書版では内容が書き直されています。2023年1月時点で、シリーズ累計発行部数は25万部を突破しています。

手名町紗帆によるコミカライズ版が『月刊ComicREX』で2021年4月号から2022年9月号まで連載されました。

あらすじ

高校2年生の森野蛍は、5年間片思いしていた大高蓮に告白できずにいました。修学旅行中の事故で命を落としてしまいますが、死んだ蛍の前に「あっちの世界」への案内人を名乗るクロが現れます。蛍は、この世に残した3つの未練を解消するために、クロと共に奔走することになります。

未練を残した相手や同じ境遇の者にしか姿が見えない蛍は、クロと協力して未練を解消しようとします。祖母との会話、親友との仲直りを通して心残りを解消していきますが、蓮への想いだけはなかなか整理できません。勇気を出して蓮に告白しようとしたとき、先に告白したのは蓮の方でした。互いの気持ちを伝え合った二人でしたが、別れの時は突然訪れます。

すべての未練を解消したかに見えた蛍でしたが、クロから衝撃的な事実を告げられます。

主な登場人物

森野蛍: 主人公。校舎の木陰で読書をするのが好きで、陸上部の蓮に片思いをしています。親友の栞にも相談できずに悩んでいます。
クロ: 「あっちの世界」への案内人。全身黒ずくめの姿をしています。本名は不明。200年ほど案内人を務めています。
大高蓮: 蛍が片思いしている相手。陸上部員で、蛍の髪をよく触ります。
山本栞: 蛍の親友。蛍の蓮への想いに気づいていますが、なかなか相談してくれないことを心配しています。
福嶋タキ: 蛍の祖母。入院中です。

用語

未練: 死ぬ間際に心残りだったこと。人によって内容は様々です。
地縛霊: 未練を解消できずに、この世に留まり続ける存在。最初は人間の姿をしていますが、次第に異形へと変わります。

メディア展開

コミカライズ: 手名町紗帆により漫画化。
テレビドラマ: FODで連続ドラマ化。フジテレビでも放送されました。

キャスト (テレビドラマ)

森野蛍：大友花恋
クロ：小関裕太
大高蓮：甲斐翔真
* 山本栞：喜多乃愛

朗読劇

2024年8月には朗読劇も公演されました。

『いつか、眠りにつく日』は、死を通して生きることの意味を問いかける、感動的な物語です。ぜひ一度触れてみてください。

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