いわきサンシャインマラソン

いわきサンシャインマラソン

いわきサンシャインマラソンは、福島県いわき市小名浜地区を中心に開催される、市民ランナーを対象とした長距離走大会です。2010年に始まり、地域の活性化と健康増進を目的としています。東日本有数の規模を誇る大会として、毎年多くのランナーが参加しています。

大会の歴史

初回大会は2010年2月14日に開催されました。第2回大会の約1ヶ月後に東日本大震災が発生しましたが、大会は中断することなく、2012年には第3回大会が開催されました。この第3回大会からは、「日本の復興を「いわき」から～」というサブタイトルが掲げられ、震災からの復興を願うメッセージが込められています。

過去には悪天候や感染症拡大により、開催が困難になった時期もありました。特に2014年、2019年は大雪により中止。2020年から2022年にかけては、新型コロナウイルス感染症の影響で4年連続の中止となりました。しかし、2015年の第6回大会では、全種目合わせて1万人を超える参加者を集めるなど、大会は成長を続けています。

近年では、2024年から東京都港区の「MINATOシティハーフマラソン」と提携し、相互に上位選手を派遣する交流も行われています。

コースと種目

大会の主要種目であるフルマラソンは、いわき市陸上競技場をスタートし、海沿いを経てアクアマリンふくしまをゴールとするコースです。丘の上のスタートから海沿いに向かうため、許容標高差の範囲内でタイムが出やすいコースとしてランナーに評価されています。

フルマラソンに加え、10km、5km、そして2kmの種目が設定されています。2km種目には小学生の部や親子参加の部もあり、幅広い年代が楽しめます。各クラスは性別、年齢、学年などで細かく区分けされており、多くのランナーが参加しやすいよう配慮されています。フルマラソンの制限時間は6時間です。

完走者には、いわき市が「ハワイの街」と呼ばれることにちなみ、レイが贈られる特典があります。

運営と関連事項

大会はいわきサンシャインマラソン実行委員会と福島陸上競技協会が主催し、いわき市などが共催、いわき陸上競技協会が主管しています。いわきFCがオフィシャルパートナーです。シンガーソングライターの音灯による「駆けぬけよう、僕らのふるさとを」がイメージソングとなっています。

コミュニティ放送局であるSEA WAVE FMいわきによる生中継も行われています。

安全対策の強化

2023年の第14回大会で発生した健康事故を受け、大会事務局は安全対策を強化しました。医療安全委員会を設置し、関係機関と連携して救護体制を検証。その結果、メディカルランナーの導入、救護ボランティアや看護師、消防職員の増員・配置強化、救護所の一部ユニット化など、医療救護体制の充実が図られています。

主な大会結果（フルマラソン優勝記録）

以下に、過去のフルマラソンにおける優勝者記録の一部を記載します。

第1回 (2010年): 男子 萩谷正紀 2時間29分16秒、女子 田辺美代 2時間57分41秒
第6回 (2015年): 男子 鈴木駿 2時間19分01秒、女子 Victoria BECK 2時間47分38秒
* 第15回 (2024年): 男子 宮川慎太郎 2時間18分05秒（大会記録）、女子 本間未来 2時間41秒38秒

いわきサンシャインマラソンは、太陽が降り注ぐいわきの海岸線を駆け抜ける、地域に根差した大会として、ランナーに親しまれています。

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