いわき市民コミュニティ放送

株式会社いわき市民コミュニティ放送

株式会社いわき市民コミュニティ放送は、福島県いわき市を中心に、双葉郡楢葉町、富岡町、広野町の一部地域を対象としたFM放送を行う特定の地上基幹放送事業者です。この放送局は、一般には「SEA WAVE FMいわき」という愛称で親しまれており、時には「FMいわき」とも呼ばれています。

設立背景と概要

1996年6月、いわき市の地域のニーズに応えるために放送局の免許申請が行われ、同年8月にいわき市民コミュニティ放送が設立されました。その後の8月30日には正式に放送局の免許を取得し、9月1日には開局を果たしました。それまでの阪神淡路大震災がこの地域に与えた影響を背景に、人々に地域情報を提供することが求められたことが、開局の大きな動機とされています。開局以来、地域密着型の番組を提供し続けていることが特徴です。

放送エリアの受信状況は、高品質なラジオ受信が可能で、いわき市の約90％、楢葉町では99.5％がカバーされています。エリア内世帯数は約12万7千世帯で、楢葉町では約2千570世帯となっており、さらには北茨城市の一部地域でもその放送を聞くことができるようです。また、インターネットによる配信も行っており、SimulRadioやListenRadioを通じて、さまざまなリスナーにアクセスされる情報を提供しています。

放送の進化と震災対応

いわき市民コミュニティ放送は、年間を通じて地域の行事や情報、音楽番組など幅広い内容を放送しています。2011年に発生した東日本大震災を契機として、機能的な役割を強化しました。震災直後の3月11日からは、24時間体制で震災に関する情報を放送し、地域住民への情報提供に注力しました。

震災後、特に2011年3月28日には、臨時災害放送局「いわきさいがいエフエム」を設立しましたが、他の放送局との混信を避けるために、別の周波数で運用されました。これにより、地域住民が必要な情報を適時に入手できる体制を整えることができました。2012年以降も、地域情報に加え、音楽に関するプログラムも充実させています。

番組内容と地域貢献

自社製作の他、音楽ネットワーク「MUSIC BIRD」からのプログラムも取り入れ、リスナーに常に新しい内容を提供しています。特に地元の文化、行事、イベントについて紹介する番組は、地域の絆を深める大切な役割を果たしています。近年では、2021年より「とびベティのヨーソローアタック！」という新たな番組が全国放送され、地域だけでなく全国のリスナーとのつながりも推進しています。

前進と未来

いわき市民コミュニティ放送は、その発展の歴史を経て、地域密着の情報発信するために不断の努力を続けています。地域のニーズに耳を傾けながら、今後も放送内容を進化させ、コミュニティの一員としての役割を果たしていくでしょう。

もう一度検索