うがい

うがい（嗽）とは

うがいとは、水などの液体を用いて口や喉をすすぐ行為を指します。洗口や含嗽とも呼ばれます。風邪予防や口内を清潔に保つ目的で、日常的に行われる習慣です。

うがいの種類

うがいには、大きく分けて以下の3種類があります。

口をゆすぐうがい（ブクブクうがい）: 口に水を含み、頬を膨らませたり戻したりして、口の中全体をすすぐ方法です。主に口内の洗浄を目的とします。
喉をゆすぐうがい（ガラガラうがい）: 口に水を含み、上を向いて喉の奥をすすぐ方法です。喉の粘膜を洗浄し、風邪予防などを目的とします。
鼻を洗ううがい（鼻うがい）: 生理食塩水などを鼻から吸い込み、鼻腔内を洗浄する方法です。鼻づまりやアレルギー性鼻炎の症状緩和を目的とします。

うがいの歴史

日本では、平安時代後期の文献にうがいの記述が見られ、古くから行われてきた習慣であることがわかります。一方、欧米では風邪予防としてのうがいは科学的根拠が乏しいとされており、一般的な習慣とはなっていません。

うがいの効果

風邪予防

研究により、水でうがいをすることが風邪予防に効果的であることが示されています。うがいによって、ウイルスや埃、プロテアーゼなどの物質が洗い流されると考えられています。ただし、ヨード液うがいについては、効果が限定的であることが示唆されています。

発熱予防

保育所での調査では、うがいをする子供の方が発熱しにくいという結果が出ています。特に、緑茶でのうがいは、水道水や食塩水でのうがいよりも効果が高いとされています。

虫歯予防

フッ化物洗口は、虫歯予防に有効です。フッ化物配合の洗口液を使用することで、歯の表面のエナメル質を強化し、虫歯の発生を抑制できます。

急性上気道感染症の症状緩和

鼻うがいは、鼻汁、咽頭痛、鼻づまりなどの症状を緩和する効果があります。また、追加の鼻炎薬の使用を減らす効果も期待できます。

アレルギー性鼻炎の症状緩和

鼻うがいは、アレルギー性鼻炎の症状緩和にも効果があります。鼻腔内のアレルゲンを洗い流すことで、鼻水やくしゃみなどの症状を軽減できます。

口臭のコントロール

洗口液には、口臭の原因となる細菌の増殖を抑制する成分が含まれています。また、香料により口臭をマスキングする効果も期待できます。

うがいの注意点

インフルエンザ: インフルエンザに関しては、うがいの効果は科学的に証明されていません。
うがい薬: うがい薬には、殺菌消毒用と鎮痛消炎用の2種類があります。殺菌消毒用のうがい薬は、使いすぎると常在菌を殺してしまう可能性があるため、注意が必要です。
ポビドンヨード: ポビドンヨードを含むうがい薬は、ヨードアレルギーのある人は使用できません。また、長期使用で甲状腺機能低下症を引き起こす可能性も指摘されています。
* 欧米でのマナー: 欧米では、人前や食事中にうがいをすることは下品とみなされるため、注意が必要です。

洗口液について

洗口液には、マウスウォッシュとデンタルリンスの2種類があります。マウスウォッシュは、口をすすぐだけで使用しますが、デンタルリンスは、歯ブラシと併用して使用します。どちらも、口内を清潔に保ち、口臭を予防する効果があります。洗口液を選ぶ際は、目的に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。

まとめ

うがいは、古くから行われている習慣であり、風邪予防や口内衛生に効果的な手段です。正しい方法で行うことで、健康な生活を送る上で役立つでしょう。ただし、インフルエンザに関しては効果が期待できないことや、うがい薬の使いすぎには注意が必要です。この記事を参考に、ご自身の状況に合わせて適切なうがいを実践してください。

もう一度検索