うまか棒

明治うまか棒：40年間愛されたロングセラーアイスの軌跡

明治（旧・明治乳業）が1979年から2019年まで販売していたラクトアイス『うまか棒』をご存知でしょうか？スティックタイプのユニークな形状と、チョコレートとピーナッツの組み合わせが絶妙な味わいで、多くの世代から愛されてきた商品です。40年という長い歴史の中で、様々なバリエーションが登場し、多くの人々の記憶に刻まれました。この記事では、その歴史と魅力を紐解いていきます。

誕生から全国的な人気へ

1979年3月、九州地区限定で発売された『うまか棒』。正式名称は「明治うまか棒」で、発売当初は50円という価格でした。丸い棒状のアイスクリームをバニラアイスで包み、さらにチョコレートと細かく刻まれたピーナッツを混ぜ合わせたチョコナッツでコーティングした、独特の形状が特徴です。あたりくじ付きという要素も、子供たちにとって大きな魅力でした。

九州での好評を受け、全国展開へと進出。大規模な広告展開も功を奏し、瞬く間に大ヒット商品となりました。ばってん荒川が出演したテレビCMは特に有名で、「うまぁかぼぉ〜」という印象的なフレーズは、多くの人の記憶に残っていることでしょう。その後も、山本晋也や桑野信義など、様々な著名人がCMに出演しました。1990年代以降はCMが制作されなくなりましたが、その人気は衰えることはありませんでした。

多様なバリエーションと販売終了

『うまか棒』は、チョコナッツ味を基本として、様々なバリエーションが展開されました。1980年には、マルチタイプとして初めてとなる『うまか棒ミニ』が登場し、チョコナッツ味とミルク味が発売されました。2015年には『うまか棒Z チョコナッツ』が登場するなど、時代に合わせて進化を遂げました。また、期間限定商品として、『うまか棒ミニ いちごバニラ』、『うまか棒ミニ ヨーグルト味 カルシウム入り』、『うまか棒 チョコレート』などが販売され、消費者の多様なニーズに対応していました。

これらの商品に加え、ノベルティスティックとして販売された商品や、セブンイレブン限定商品など、様々な形で『うまか棒』は消費者に提供され続けました。しかし、2019年秋、惜しまれつつも製造終了となりました。

うまい棒との関係

『うまか棒』と、やおきんが製造販売するスナック菓子『うまい棒』は、名前が似ていることからしばしば比較されます。『うまい棒』は『うまか棒』の成功に便乗したネーミングであるとも言われていますが、現在では『うまい棒』の方が知名度が高いと言えるでしょう。

終わりに

『うまか棒』は、単なるアイスクリームという枠を超え、多くの人々の記憶と心に深く刻まれた存在です。40年にわたる歴史の中で、時代とともに進化を遂げながら、常に消費者に愛されてきました。その独特の形状、絶妙な味、そして、子供時代の思い出と結びついたノスタルジー。これらの要素が、『うまか棒』という商品を特別な存在たらしめていると言えるでしょう。その製造終了は、多くのファンにとって残念な出来事でしたが、『うまか棒』が築き上げた歴史と、その人気はこれからも語り継がれていくことでしょう。

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