おいしいパスタがあると聞いて

アルバム概要

あいみょんの3rdフルアルバム『おいしいパスタがあると聞いて』は、2020年9月9日にリリースされました。前作から約1年7か月ぶりのアルバムで、ワーナーミュージック・ジャパンの「unBORDE」レーベルからの発表となります。プロデューサー陣には、あいみょんの音楽スタイルのキーとなる田中ユウスケ、関口シンゴ、トオミヨウ、曾田茂一の4人が参加しています。

本作には、シングルとしてリリースされた「ハルノヒ」「真夏の夜の匂いがする」「空の青さを知る人よ」「さよならの今日に」「裸の心」の5曲に加え、7つの新曲が収録されており、全12曲となっています。バラードからモダンなサウンドまで多様な作品が共存し、音楽的な幅広さを実感できます。

アルバムのタイトルに込められた思い

アルバムが発表されたのは、2020年7月23日でした。その際にタイトルはまだ決まっていなかったものの、あいみょんは「瞬間的シックスセンス」のように漢字とカタカナを組み合わせようと思っていましたが、最終的には携帯のメモにあった「おいしいパスタがあると聞いて」に決定。このタイトルには、聴き手がまるで暖簾をくぐるような軽い気持ちで聴いてもらえることを願っていると語っています。タイトルの長さも、過去の作品と同じ14文字に収まった点に満足感を示しています。

制作の背景

収録曲の選定は、あいみょんが400曲以上の楽曲ストックから「今歌いたい」と感じたものを選び出す形で行われました。実際、アルバムがリリースされるはずだった元々の発売日は2020年7月で、楽曲の選考は2019年12月から始まっていました。収録曲には数年前に書かれたものも多く、特にシングルでリリースされた「裸の心」はアルバムの収録を考慮した作品でもありますが、バラードのヒットを作りたいという思いでシングルとしてのリリースが決まりました。

音楽性の多様性

楽曲のアレンジには、あいみょんの作品でお馴染みのプロデューサーたちが参加し、多様な音楽スタイルがアプローチされています。「さよならの今日に」はエレキギターを使用したオルタナティブな曲調、「裸の心」はストレートなバラードです。オープニングトラックとなる「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」では、マーチングリズムが印象的で、「変わることのない反骨精神」をテーマにしています。

リリースと商業成績

アルバムは初回盤と通常盤の2形態でリリースされ、初回盤には未発表曲を含む弾き語りCDが特典として収められています。また、特典にはメガジャケやクリアファイル、エコバッグなどがあり、ファンに向けた嬉しいサービスが盛り込まれています。

リリース直後の売上は強く、オリコン週間アルバムランキングで2位を獲得。また、日本レコード協会からはプラチナ認定（25万枚）も受けています。このように、あいみょんの音楽的成長と商業的成功が結びついた作品となりました。

評価と受賞歴

様々な音楽評論家たちによる評価では、本作が2020年の音楽シーンにおいて、あいみょんの個性が発揮された作品であることが指摘されています。「虚勢を張らず、トレンドに流されることなく、自らの感情を描く才能がさらに磨かれた」との意見もあり、あいみょんの音楽は多くのリスナーに共感を与える力を持っています。

このアルバムは、あいみょんの成長を実感できる重要な作品であり、多くの人々に愛されることが期待されています。

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