おおなみ (護衛艦・2代)

護衛艦おおなみ（JS Oonami, DD-111）の艦歴

護衛艦おおなみ（JS Oonami, DD-111）は、海上自衛隊が誇るたかなみ型護衛艦の一つで、艦名は「大きな波」を意味している。この艦名は、旧日本海軍の夕雲型駆逐艦「大波」やあやなみ型護衛艦「おおなみ」に続く3代目の名である。本艦は、性能や装備についてはたかなみ型護衛艦全般に関わる情報を参考にすることが適切であるため、艦歴に特化して詳しく説明する。

おおなみは、平成10年度の中期防衛力整備計画に基づいて建造された。2000年5月17日、三菱重工業長崎造船所にて起工され、2001年9月20日に進水、そして2003年3月13日に正式に就役した。その後、第1護衛隊群第5護衛隊に配属され、横須賀を基地として活動を開始した。

初期の派遣任務

2004年11月25日、おおなみはテロ対策特別措置法の下で護衛艦「ちょうかい」と補給艦「ましゅう」と共にインド洋に派遣され、2005年の3月まで任務を遂行。その後、無事に帰国した。2007年には、インドの主催する多国間演習「マラバール2007」に参加し、護衛艦「ゆうだち」とともにインド洋・ベンガル湾での共同訓練を行った。

護衛艦同士の接触事故

2009年4月、沖縄の港でカンボジア船籍の貨物船と接触し、艦首部が損傷するという事故が発生。09年12月には、海賊対処訓練中に護衛艦「さわぎり」が追突し、また同じくけが人が出なかったものの、甲板の鉄製柵が損傷した。

東日本大震災と国際的活動

2011年3月、日本で東日本大震災が発生した際、地震発生からわずか89分後におおなみは緊急出港し、災害派遣を実施した。同年10月には、護衛艦「たかなみ」と共に第10次派遣海賊対処行動水上部隊としてソマリア沖・アデン湾に向け出航し、2012年3月に帰国した。

多国籍訓練の実施

その後、06年6月には日印国交60周年の記念で、インド海軍との共同訓練「JIMEX 12」に参加。また、2013年の報道によると、おおなみは中国海軍の艦艇から火器管制レーダーを照射された疑いがあるとの情報もあった。

最新の展開

2014年以降も、おおなみは数回の海賊対処任務に参加し、特にエアアジア8501便墜落事故が発生した際には、国際的な支援活動にも従事した。2020年から2022年には、日米同盟の強化を図って、様々な共同訓練を実施。例えば、2021年には英国空母打撃群との共同訓練や、2022年にはアメリカ海軍との演習も行われた。

おおなみは現在も、第2護衛隊群第6護衛隊に所属し、横須賀を拠点として活躍を続けている。これまでの任務を通じて、国際的な安全保障環境の維持に寄与してきた本艦の艦歴は、多くの海自の任務を象徴する存在である。

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