おざわゆき

おざわ ゆき - 日本の漫画家

おざわ ゆき（1964年11月13日生まれ）は、日本の漫画界で活躍する漫画家であり、愛知県名古屋市の出身です。彼女の夫である渡邊博光も漫画家として知られ、共にいくつかの作品を手掛けています。

略歴

中学校時代から少女漫画誌への投稿を開始し、高校1年生の際には集英社の『ぶ〜け』にてデビューを果たしました。おざわの作品は、しばしば家族の戦争体験にインスパイアされています。

2012年には、父親のシベリア抑留を描いた作品『凍りの掌 シベリア抑留記』で第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞し、以降のキャリアにおいても目覚ましい成果を上げています。2015年にはこの作品に加え、母親の戦争体験を元にした作品『あとかたの街』が第44回日本漫画家協会の大賞を受賞するなど、高い評価を受けています。

2018年には、講談社『BE・LOVE』で連載中の『傘寿まり子』が第42回講談社漫画賞一般部門を受賞し、さらに注目を集めました。おざわの代表作である『凍りの掌 シベリア抑留記』は、元々は同人誌として発表され、その後一般書として再編集され、さらには新装版も出版されるなど、その影響力は大きいです。

加えて、2019年8月10日には、作者が『凍りの掌 シベリア抑留記』を完成させるために奮闘する姿が描かれたドラマ『お父さんと私の“シベリア抑留”〜「凍りの掌」が描く戦争〜』がNHK BSプレミアムで放送され、視聴者の心をつかみました。一方、2020年には『あとかたの街』を元にしたドラマも放送され、取材の過程や実際の漫画を絡めた構成が話題になりました。

作品リスト

おざわゆきの主な作品には以下のものがあります。

• - マイ・ラブないと（『ぶ〜け』1981年増刊号、未刊行）
• - 幾何学模様の青春（『ぶ〜け』1984年2月号、未刊行）
• - 凍りの掌 シベリア抑留記（2012年）
• - あとかたの街（『BE・LOVE』2014年2号 - 2015年18号、全5巻）
• - 傘寿まり子（『BE・LOVE』2016年12号 - 2021年7月号、全16巻）
• - LP〜ライフ・パートナー〜 3番目の配偶者（『オフィスユー』2019年6月号 - 2021年10月号、全3巻）
• - またのお越しを（『BE・LOVE』2022年2月号 - 連載中、既刊3巻）

また、夫の渡邊博光との共著作品もあり、以下のような漫画を手掛けています。

• - 築地あるき（飛鳥新社、2009年）
• - 築地まんぷく回遊記（ぶんか社、2012年）
• - 築地はらぺこ回遊記（ぶんか社、2013年）
• - ホッピー好きの夫婦があちこち飲み歩いてみた（ぶんか社、2018年）
• - おざわゆき&渡邊博光のおたから町中華（ぶんか社、2018年）

まとめ

おざわゆきは、日本の漫画界で独自の立ち位置を確立し、特に戦争というテーマに対して現代の視点でアプローチする作品が評価されています。彼女の作品は、個人の体験のみならず、広く日本の歴史や文化を反映しており、多くの読者に感銘を与えています。

もう一度検索