おしかけ寄席

おしかけ寄席

『おしかけ寄席』（おしかけよせ）は、1978年4月5日から同年9月27日にかけて、フジテレビ系列局で毎週水曜日の正午から12時30分まで放送されたフジテレビ製作のバラエティ番組です。

当時、フジテレビ系全国ネットのお昼の帯で展開されていた日替わりバラエティ番組枠『12時開演!』の水曜日を担当する番組として企画され、全26回が放送されました。

番組概要

本番組の最大の特徴は、『12時開演!』枠内で唯一、スタジオではなく全編屋外でのロケで構成されていた点にあります。

番組のホスト役を務めたのは、漫才コンビの青空球児・好児と、番組オリジナルキャラクターである着ぐるみマスコット「オシカケドリ」でした。

彼らは毎回、ゲストとして招かれた寄席芸人または歌手をそれぞれ1組ずつ連れて、日本各地の様々な場所を訪れました。そして、その訪問地に設けられた特設ステージで、ゲストによる芸や歌のパフォーマンスが披露される、というユニークなスタイルが採られました。

番組は単にパフォーマンスを披露するだけでなく、球児・好児がまるで紀行番組のように、訪れた場所の名所旧跡を紹介したり、地元の一般の人々に気軽にインタビューしたりする場面も多く盛り込まれました。

タイトルの「寄席」という言葉からは伝統的な演芸を想像させますが、実際には寄席芸が披露される機会は非常に少なく、ゲスト歌手による歌謡ショーや、球児・好児による旅情あふれる道中記が番組の主な内容となっていた点は特筆されます。

番組の締めくくりは毎回恒例で、集まった観客と共にオリジナルテーマソング「おしかけ音頭」を合唱し、踊りながら番組を終えるスタイルが採られました。

出演者

青空球児・好児: 番組のメインホストとして、各地への訪問とゲストの紹介、そして紀行部分を担当しました。
もっちゃん: 当時活動していた若手コメディアンで、着ぐるみマスコット「オシカケドリ」の中に入って出演していました。

エンディングテーマ

おしかけ音頭: 第7回（1978年5月17日放送分）からエンディングテーマとして使用されました。作詞者および作曲者については不明とされています。

本番組は半年という短い期間で終了しましたが、お昼の帯番組としては珍しい全編屋外ロケというスタイルと、ホストとゲストが文字通り「おしかけて」パフォーマンスを届けるという企画性は、当時のテレビ番組の中でも異彩を放っていました。

参考資料

『読売新聞縮刷版』読売新聞社、1978年4月5日 - 同年9月27日付のラジオ・テレビ欄。

以上、1978年にフジテレビで放送された『おしかけ寄席』に関する概要です。

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