おしどり探偵 (テレビドラマ)

おしどり探偵

『おしどり探偵』（おしどりたんてい、原題：Agatha Christie's Partners in Crime）は、イギリスの著名な作家アガサ・クリスティによる短編集を基にしたテレビドラマであり、1983年から1984年にかけて放送されました。このシリーズは、ロンドンに探偵事務所を持つベレスフォード夫妻が繰り広げる多彩な冒険を描いています。

概要

シリーズは、トミーとタペンスという夫婦探偵が主人公で、演じるのはジェームズ・ワーウィックとフランセスカ・アニスです。彼らはそれぞれ異なる事件に挑み、失われた宝飾品の探索や、ポルターガイストの調査、さらには毒入りチョコレートの物語などに取り組む姿が描かれています。短編集に収録された10エピソードを元にしており、それぞれにスリリングでユニークな物語が展開されます。

制作背景

放送に先立ち、1983年10月9日には同製作チームとキャストによるスピンオフ的な作品『秘密機関』が放送されており、この作品が登場人物の紹介を兼ねていたことがシリーズ発表の土台となっています。『おしどり探偵』は、クリスティの作品が再び映像化されたもので、これには『なぜ、エヴァンズに頼まなかったか（Why Didn't They Ask Evans?）』や『七つのダイヤル（The Seven Dials Mystery）』といった先行作品の成功が影響を与えております。

放送と視聴者の反応

このシリーズは、1983年10月16日から1984年1月14日まで全10話が放送されました。当初の視聴者からの反応は必ずしも良好ではなかったものの、アメリカで放送された際には再評価され、特にグラフィックデザイナーのジョン・トライブが1985年のエミー賞で受賞したことが、シリーズの評価を高めました。

日本での放映

日本ではNHK総合で『アガサ・クリスティ ミステリー劇場 「二人で探偵を」』というタイトルで放送されたほか、字幕版が日本クラウン株式会社のSUNCROWNレーベルから発売され、その後DVDも展開されました。放送された各エピソードは約45分に再編集され、特典として「英国オリジナル版」が収録されているDVDも販売されており、視聴者はより完全な形で楽しむことができました。

キャストと制作陣

主なキャストには、探偵夫婦を演じる二人のほか、従僕のアルバート役を演じたリース・ディンズデールもいます。アルバートは、シリーズの多くのエピソードに登場し、コミカルな要素を加える役割を果たしました。大変手が込んだ制作が行われ、ドラマは視聴者に印象深い作品として記憶されています。

『おしどり探偵』は、アガサ・クリスティの原作を基にしたことで、当時から今に至るまで多くのファンに愛され続ける作品となりました。

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