おたよりください!

『おたよりください!』：ラジオ番組の歴史と変遷

『おたよりください!』は、2020年9月28日から2024年3月29日まで、各地のラジオ局で放送されたラジオ番組の総称です。この番組は、2つの時代に分けられます。2020年9月28日から2022年12月2日までは『三遊亭円楽のおたよりください!』として、六代目三遊亭円楽がパーソナリティを務めました。その後、2022年12月5日から最終回を迎える2024年3月29日までは、『伊集院光のおたよりください!』として、伊集院光がパーソナリティを引き継ぎました。

番組概要

この番組はTBSラジオが制作しており、TBSでの放送はありませんでした。制作された番組は、テープネットを通じて他の放送局で放送されていました。CBCラジオとRKBラジオでは、日本香堂の一社提供番組として放送されていました。番組は、前番組である『はがきでこんにちは』からパーソナリティが交代したことを機にタイトルが変更されました。しかし、テーマ曲や構成などは前番組から引き継がれています。タイトルから「はがき」という言葉がなくなったことで、投稿方法が限定されなくなり、メールでの投稿も可能になりました。また、匿名での投稿だけでなく、ラジオネームでの投稿も受け付けられるようになりました。

パーソナリティ交代と番組の危機

2022年1月25日、パーソナリティの円楽が脳梗塞で入院したため、2月14日の放送から、伊集院光が代役を務めることになりました。伊集院光は当時、『伊集院光とらじおと』という番組内で、本番組の企画ネット番組である『伊集院光とらじおとお便りと』を担当していました。『伊集院光とらじおと』の終了後も、7月20日の放送まで伊集院光が代役を務めました。7月21日の放送からは円楽が復帰しましたが、伊集院光もアシスタントとして出演し、日本香堂のCMとメッセージの読み上げを担当しました。しかし、9月12日の放送から、円楽が肺炎で再入院したため、伊集院光が再び一人で担当することになりました。不幸なことに、9月30日に円楽が肺がんで死去。既に収録されていた10月3日の放送は、伊集院光が円楽の死去を報告する内容に再収録されました。さらに、10月5日には前身番組のパーソナリティであった近石真介も死去するという悲しい出来事がありました。12月2日の放送まで、『三遊亭円楽のおたよりください!』として放送され、伊集院光は「こんにちは、師匠・円楽のアシスタント、伊集院光です」という挨拶で番組を進行しました。

『伊集院光のおたよりください!』への改題

2022年11月25日の放送で、12月5日の放送から番組タイトルを『伊集院光のおたよりください!』に変更し、番組が継続されることが発表されました。伊集院光は、円楽の後を継ぎ、2代目のパーソナリティとして正式に就任しました。

番組内容の詳細

番組は、『はがきでこんにちは』と同様に、テーマ曲に乗せて伊集院光がタイトルコールとアナウンスを行いますが、ネット局ごとのスポンサーの有無によって内容が異なりました。スポンサーがある場合は、日本香堂の製品宣伝が含まれていました。リスナーからの投稿が読まれる際には、投稿者の住所と氏名が読み上げられました。投稿を読み終えると、伊集院光が内容にちなんだ話題を話しました。番組の最後に、番組宛の私書箱とメールアドレスが告知されました。

番組の終了

2024年3月5日の放送で、3月29日をもって番組が終了することが発表されました。これにより、近石真介の『はがきでこんにちは』から数えて53年半続いた日本香堂提供のミニ番組は幕を閉じました。しかし、TBSラジオの企画ネット番組『日本香堂 ふらっとポスト』は、引き続き放送されています。

テーマ曲

番組のテーマ曲は、サルヴァトール・アダモ作曲、フランク・プゥルセル編曲の『ひとつぶの涙』でした。

企画ネット番組

TBSラジオでは、本番組の放送はありませんでしたが、午前中のワイド番組内で日本香堂提供のコーナーが設けられていました。2022年3月28日からは、『パンサー向井の＃ふらっと』内で「日本香堂ふらっとポスト」というコーナーが放送されています。それ以前は、『伊集院光とらじおと』内で「伊集院光とらじおとお便りと」というコーナーが放送されていました。

『おたよりください!』は、長年にわたりリスナーに親しまれたラジオ番組でした。パーソナリティの交代や番組タイトルの変更、そして番組の終了など、様々な出来事がありましたが、その歴史はラジオ史に深く刻まれています。

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