おっとっと

森永製菓が製造・販売している「おっとっと」は、1982年4月に世に送り出された、魚介類をはじめとする様々な生き物の形をしたミニタイプのスナック菓子です。サクサクとした軽い食感が特徴で、長年にわたり多くの人々に親しまれています。

名前が生まれた背景

「おっとっと」というユニークな名称の由来にはいくつかの説があります。一つは、森永製菓の社員が居酒屋で泥酔し、「とっておいて」と言うつもりが呂律が回らず「とっとっと」と言ってしまったエピソードから着想を得たというものです。この響きにインパクトがあったこと、そして通常は夫があまり食べない菓子を「おっと」にもとっておこう、という意味が込められたことから、この名前が採用されたと言われています。

商品展開とバリエーション

「おっとっと」は、1962年にアメリカで発売された人気スナック「Goldfish」に形態が類似している点が指摘されることがあります。発売当初から定番の「うすしお味」を中心に展開し、様々なフレーバーが登場しました。

地域限定の「ご当地おっとっと」も展開されており、各地の名産品などをイメージした味が楽しめます。また、通常のおっとっとよりも内容量が多い「スーパーおっとっと」や、ユニ・チャームペットとの共同開発による「犬用おっとっと」といった派生商品も存在します。

キャラクターとサウンドロゴ

「おっとっと」の公式マスコットキャラクターは、クジラをモチーフにした「とと丸」です。「ベジタブルおっとっと」には、とと丸の遠い親戚である「ととベジータ」が登場します。ととベジータもクジラを模していますが、麦わら帽子をかぶった、とと丸とは異なる色合いのキャラクターです。

CMで耳にする「♪おっとっとと〜のおっとっと」という独特のサウンドロゴは、かつての理髪店のサービス料金を歌ったコマーシャルのメロディをアレンジしたものです。

多彩な形状

「おっとっと」最大の魅力ともいえるのが、その豊富な形状のバリエーションです。基本的な魚介類の形に加え、「ひみつのなかま」と呼ばれる特別な形状が存在し、コレクションする楽しみもあります。期間限定で登場するレアな形状もあります。

代表的な形状の一部

定番の魚介類など:

イカ
カニ
カメ
タコ
ヒトデ
フグ
マグロ
ウニ
エビ
マンボウ
アユ
クジラ

ひみつのなかまなど:

とと丸
錨
イルカ
タツノオトシゴ
クリオネ
潜水艦
ペンギン
タイ（期間限定）
幸運のフグ（期間限定）
まねきねこ丸（期間限定）など

過去には、動物をかたどった「どうぶつのなかまおっとっと」シリーズ（カンガルー、キリン、ゾウ、ライオンなど）や、野菜や畑に関連する形状の「ベジタブルおっとっと」シリーズ（トマト、カボチャ、かかし、鍬など）も展開されていました。

フレーバーの例

うすしお味（定番）
コンソメ味
ソース焼きそば味
ピザ味
青のり味
ラーメン味（醤油味）
* 焼きカレー味など

プロモーション活動

テレビCMには、劇団東京乾電池、とんねるず、村上信五（TAKATSUKING名義）、石橋貴明といった著名なタレントが出演してきました。

また、リラックマやポケットモンスターといった人気キャラクターとのコラボレーションによる限定パッケージや、キャラクターの形状を取り入れた商品も過去に発売されています。パッケージを模したパズルなどの関連グッズも登場しました。

海外での展開

「おっとっと」は日本国内だけでなく、海外でも販売されています。台湾では「阿羅哈（ALOHA）」、韓国では森永製菓との技術提携のもとオリオン社から「コレパプ（고래밥）」、中国では「好多鱼（MARINE BOY）」という名称で現地向けに展開されています。

豊富な形状のバリエーションと、子どもから大人まで楽しめる親しみやすい味わいで、「おっとっと」は今後も多くの人々に愛され続けるでしょう。

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