おとなのえほん

おとなのえほん

サンテレビジョンがかつて制作し、深夜帯に放送していたお色気バラエティ番組です。1980年代後半から1990年代半ばにかけて放送され、関西地方を中心に知られていました。放送期間中には番組タイトルが何度か変更されており、最初期は「おとなの絵本」（1988年10月～1989年3月）、その後「満月テレビ」（1989年4月～1991年9月）、さらに「週刊おとなの絵本」（1991年10月～1992年9月）を経て、最終的には再び「おとなのえほん」（1992年10月～1996年9月）として放送されました。最終期の番組名には「関西スケベファクトリー」といったサブタイトルが付くこともありました。

概要と番組内容

本番組は、主に性的な話題やエッチな要素を題材とした企画やコーナーを中心に構成されていました。番組には、関西を拠点とする多くのお笑い芸人や落語家が出演したほか、数多くのAV女優やグラビアアイドルが登場しました。番組の進行は、司会を務めるお笑い芸人または落語家と、1～2名の女性アシスタント（主にAV女優やグラビアアイドル）によって行われました。

番組内で展開された企画の中には、関西地方のラブホテルチェーンでのロケ企画が頻繁に行われたことが特徴として挙げられます。「もしもしピエロ」といった具体的なホテルチェーン名を冠したロケも多く、番組の特色の一つとなっていました。また、番組の後半では、新作アダルトビデオの紹介コーナーや視聴者プレゼントの企画が定番として盛り込まれていました。番組に出演するAV女優については、特定のAVメーカーに所属する専属女優が中心となる傾向が見られました。

サンテレビでの本放送に加え、独立UHF局を中心とした全国各地のローカル局でも放送されていました。これらの局ではサンテレビでの本放送から数日遅れで放送されることが一般的で、地方の視聴者にとっても独特の関西テイストのお色気バラエティに触れる機会を提供していました。

スタッフ（週刊おとなの絵本 時代）

「週刊おとなの絵本」として放送されていた時期には、以下のスタッフが番組制作に携わっていました。カメラ担当の阪本敏氏、VTR担当の長井道也氏、音声は「おとや工房」、照明は「大阪共立」、編集は安藤博昭氏が担当。美術は「アピス」、ヘアメイクは沢れい子氏、スタイリストは本田ゆかり氏が務めました。コーディネートは「スタジオ・ファイン」が担当し、松竹芸能、あかしや企画、ダイヤモンド映像といった各社が協力しました。

ディレクターは桑原高広氏と山本仁太氏、コーディネーターは駿河台企画の山本卓氏が務めました。構成は滝三郎氏が担当。プロデューサーは、ファーストエンタープライズの畠中一郎氏、ダイフク企画の内藤晴文氏、サンテレビジョンの高田匡志氏、厨子忠純氏が名を連ねています。企画はファーストエンタープライズとダイフク企画、制作協力はテクノ・ビジョンが担当し、制作著作はサンテレビジョンでした。

その他

番組のナレーションはシージャー中村氏が担当していました。

「おとなのえほん」シリーズは、1980年代後半から1990年代半ばにかけて、地方局発の深夜番組として独自の地位を築き、当時のテレビ業界における多様な表現の一端を担った番組と言えるでしょう。その内容は時代を反映し、多くの視聴者に記憶される存在となりました。

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