おはよう!スパンク

概要

『おはよう! スパンク』は、原作を雪室俊一、作画をたかなし♥しずえが担当した日本の漫画で、1978年から1982年まで『なかよし』誌で連載されました。この作品は、1981年から1982年にかけてテレビアニメ化もされ、多くの視聴者に親しまれました。最初の連載は「おわり」として完結しましたが、1980年に再開され、最終的には単行本が全7巻にわたって刊行されました。また、1999年には文庫版も登場しています。1981年度には第5回講談社漫画賞少女部門を受賞しました。2022年には連載開始から45年を記念して、特別掲載『おはよう！スパンク てくてく』が登場しました。

ストーリー

物語は、海で父親を失った愛子が主人公です。母親が帽子のデザインの仕事のためフランスへ渡ることになり、画家の伯父・藤波の元で暮らすことになります。新しい環境に戸惑う中、愛子は引っ越し初日に交通事故で愛犬パピーを亡くしてしまいます。その悲しみを抱え、海岸で出会ったのが、スパンクという名前の白い野良犬です。スパンクもまた、かつて飼い主を亡くした経験を持ち、愛子を励まそうとします。しかし、スパンクは時にドジでお節介な性格を持ちながらも、その愛そうな姿に愛子は心を開いていくのです。

そして、スパンクを中心に、彼らの周りには魅力的な動物たちが登場します。犬や猫たちは時折人語を解し、二足歩行し、さらには料理までできる姿が描かれます。しかし、それが原因で愛子や周囲の人々に騒動を引き起こすこともあります。

登場人物

スパンク

主人公であるスパンクは、二足歩行をし服を着て、リュックを背負う特異な犬です。幼児のような表現で描かれ、時折日本語の幼児語を使用しますが、人間には通じていません。でも、彼の気持ちは周りの人々には伝わっているため、彼の愛らしさとお節介さが物語を賑わせます。

森村 愛子

愛子はスパンクの飼い主で、中学2年生です。母親に手紙を書き続け、その愛情が描かれています。彼女の成長と悲しみが物語の中心となります。

お咲さんと藤波

家政婦のお咲さんは犬が苦手な女性で、藤波は愛子の伯父である独身の画家です。

アニメと映画

『おはよう! スパンク』のアニメ版は1981年から1982年にかけて放送され、全63話が制作されました。テレビでの人気に後押しされ、関連商品も販売されました。映画版も制作され、1982年に公開されると、愛子とスパンクの新たな冒険が描かれました。この映画では、愛子が転校生の少年と出会い、その関係から物語が進行します。

海外展開と評価

この作品は日本国内だけでなく、フランスやイタリアなど海外でも放送され、多くのファンを獲得しました。フランスではチプーヌと名付けられ、愛子はクレールという名前で親しまれています。日本での話と舞台設定は同じですが、各国での翻訳や展開が興味深いです。

『おはよう! スパンク』は、感動的なストーリーとキャラクターたちの魅力から、世代を超えて多くの人々に愛されています。今もなお、新しい形での連載や商品展開が続く中，その魅力は色あせることなく、多くのファンに記憶され続けています。

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