おはよう赤井です

「おはよう赤井です」とは



2006年11月1日の午前4時25分(事実上の放送日は10月31日深夜28時25分)、朝日放送(ABCテレビ)で特別番組として一度だけ放送された早朝の情報番組です。この番組は、当時同局で毎週火曜日の深夜に放送されていた人気バラエティ番組『ごきげん!ブランニュ』の中で、司会の一人である元プロボクサーの赤井英和氏が長年構想していた企画が実現したものです。

企画の背景には、『ごきげん!ブランニュ』内で過去に行われた「黒田vs八光 早朝視聴率対決!」がありました。この企画では、お笑いコンビ・メッセンジャーの黒田有氏の企画が1.3%、タレントの月亭八光氏の企画が1.5%と、この時間帯の朝日放送の普段の平均視聴率1.7%(ビデオリサーチ関西地区調べ)を下回る結果に終わっていました。これに対し、赤井氏自身が「1.7%を超える!」と宣言したことから、自らを司会としたこの特別番組が企画・実現に至りました。番組名は、同局で長年放送されている朝の看板情報番組おはよう朝日です』のパロディとして名付けられました。

本番までの道のり



番組は生放送であったため、前日の夜に赤井氏は東京から新幹線で大阪へ到着。新幹線車内ではビールを1.5リットル(500ml缶3本)飲んでいたといいます。その後、いつものように馴染みの串カツ店「だるま」を訪れましたが、翌日の生放送に備えてジョッキに水を入れ、飲酒を自粛したかに見えました。しかし、番組当日の朝、迎えのタクシー内で見られた不審な様子から、仮眠先のスイスホテル南海大阪で酒を飲んだ可能性が指摘されています。

放送本番



生放送が行われた朝日放送のスタジオには、後に『おはようコールABC』で司会を務め、『ごきげん!ブランニュ』でも共演していたアシスタントの小寺右子アナウンサーに加え、本家『おはよう朝日です』でお馴染みのマスコットキャラクター・おき太くんや、エレクトーン奏者の谷川知未氏も出演。セットも本家のものが最大限に活用されました。

番組は神戸の天気カメラ映像から始まり、本家のような一連の挨拶でスタート。しかし、番組冒頭からおき太くんの着ぐるみの耳が赤井氏の後頭部に当たるハプニングが発生し、赤井氏がその都度反応。さらに、前夜の飲酒の影響か、全体的に進行はスムーズさを欠き、どこかぐだぐだとした雰囲気で進んでいきました。オープニング曲には、『おはよう朝日です』の初代テーマ曲である紙ふうせんの「朝(あした)の空」が演奏されました。

各コーナーの展開



最初のコーナーは、新聞記事を紹介する企画でした。ここでエレクトーンの谷川氏が、お馴染みの転換曲を演奏した後、誤って「おはよう朝日です」と番組名を間違えてしまうという一幕も。また、情報番組の進行に全く慣れていない様子の赤井氏は、新聞記事を紹介する際にカメラに背を向けて読んでしまうなど、不慣れさが露呈。アシスタントの小寺アナウンサーも言葉を噛む場面があり、ぐだぐだ感は増すばかりでした。結果として、情報番組でありながら、視聴者にとって特に有益な情報はほとんど伝わらなかったとされ、『ごきげん!ブランニュ』で共演していたメッセンジャー黒田氏曰く、「この番組を見て得た情報は、赤井さんが近畿大学に行っていたことぐらいだった」とのことです。

限られた10分間の放送時間だったため、次の企画が実質的に最後のコーナーとなりました。それは、『おはよう朝日土曜日です』の同名コーナーを模した「テレホンQ」でした。このコーナーでは、「赤」「井」「英」「和」と書かれた4枚のパネルの中から1枚ずつ選択し、隠された商品(だるま食事券や赤井氏オリジナルグッズ)またはドクロマークを当てるゲームが行われました。ドクロマークを引くと獲得した商品が全て没収されるというルールです。前日の『ごきブラ』で赤井氏が生電話をかけると予告していたため、赤井氏はこのコーナーで早速電話をかけました。電話の相手はトミーズ雅氏でしたが、携帯電話にかけると留守番電話になってしまい(後に雅氏曰く、偶然ボタンに触れて留守番電話状態になったとのこと)、改めて自宅の電話にかけると、どうにか繋がったものの雅氏は完全に寝ぼけた様子でした。ゲーム参加のキーワードは「ホルモン」でしたが、雅氏は寝ぼけながらも下ネタを口にし、キーワードを正しく発声することはありませんでした。しかし、なぜかゲームに参加することになり、雅氏は勢いに乗ってパネルを3回選択しましたが、ドクロマークは出ず、見事に用意されていた商品(だるま食事券合計4万円分とオリジナルステッカー)を全て獲得しました。

放送終了後と結果



番組終了後、赤井氏は早朝5時頃におき太くんと共に大国町近くの木津卸売市場へ移動。市場内の食事処「当志郎」を訪れ、そこで再び大量に飲酒したと伝えられています。

番組の大きな焦点であった視聴率は、赤井氏自身が罰ゲームをかけて目標とした1.7%には届かず、結果は1.4%に終わりました(ビデオリサーチ関西地区調べ)。これは、過去に行われた月亭八光氏の企画の視聴率(1.5%)をも下回る数値でした。この結果を受けて、赤井氏は黒田氏が以前八光氏に視聴率で敗れた際に受けた罰ゲームと同じ、「24時間でホールインワンを入れられるか」という企画に挑戦することになりました。

一方で、赤井氏本人はこの番組について「もう一度やりたい」「レギュラー化したい」と意欲を示していました(スタッフからは視聴率3%を超えればレギュラー化という話が出ていたようです)。

なお、朝日放送テレビでは、2012年4月から放送を開始した情報番組『見知らぬ関西新発見!みしらん』(毎週土曜日放送)で、再び赤井英和氏と小寺右子氏が司会として共演を果たしています。

出演者
司会:赤井英和
アシスタント:小寺右子(朝日放送アナウンサー)
おき太くん:マスコット(『おはよう朝日です』より)
谷川知未:エレクトーン奏者(『おはよう朝日です』より)

関連番組
ごきげん!ブランニュ
おはようコールABC
* おはよう朝日です

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