おむつ交換台

おむつ交換台

おむつ交換台は、乳幼児のおむつを交換するために特別に設計された台です。ベビーシートとも呼ばれ、主に公共のトイレや商業施設などに設置されています。おむつ交換台は、おむつ替えを楽に行えるように、乳幼児を寝かせられる平面と、おむつやタオルなどを収納できるスペースを備えていることが一般的です。

公衆トイレにおけるおむつ交換台の普及

1990年代から、公衆トイレにおむつ交換台が普及し始めました。当初は女性トイレへの設置が中心でしたが、「平等な子育てプロジェクト」などの活動により、男性トイレにも設置されるようになりました。アメリカではBABIES法により、連邦政府施設内の男女トイレへの設置が義務付けられています。また、ニューヨーク市でも同様の条例が可決されています。

日本においては、2001年に策定された『公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン』で、多機能トイレへの設置が推奨されています。2004年の『少子化社会対策大綱』でも、男性の育児参加を考慮した設備整備の促進が盛り込まれました。東京都や大阪府などでは、一定規模以上の商業施設に設置を義務付ける条例も存在します。

おむつ交換台の衛生面

おむつ交換台は、乳幼児の排泄物に触れる可能性があるため、ノロウイルスなどの感染源となることもあります。利用前後の消毒や、手洗いを徹底することが重要です。

安全上の注意点

乳幼児は、生後6か月を過ぎると寝返りを打つようになるため、おむつ交換中に転落する危険性があります。必要なものを事前に準備し、乳幼児から目を離さず、素早く交換する必要があります。国民生活センターや消費者庁には、折りたたみ式おむつ交換台からの転落事故が多数報告されています。

折りたたみ式おむつ交換台に備え付けられているベルトは、あくまで横ずれを防止するためのものであり、転落防止効果はありません。古い製品の中には、柵がないものもあるため、特に注意が必要です。メーカーや消費者庁は、利用時の注意を呼びかけています。

主なメーカー

コンビウィズ
TOTO（ベビーシートとして販売。YKA25はキッズデザイン賞を受賞）
INAX'>[LIXIL]
水上金属（オモイオ）
ジャクエツ

参考文献

吉田ゆり『子育て期の母親の自己効力感を支える都市環境整備の研究』風間書房、2015年6月30日。ISBN 978-4-7599-2084-0。

おむつ交換台は、乳幼児連れの外出をサポートする重要な設備ですが、安全に利用するために、正しい知識と注意が必要です。

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