おんぶおばけ

おんぶおばけ

『おんぶおばけ』は、日本の有名なアニメ作品で、横山隆一によって創作されました。この作品には短編アニメーション映画版と、テレビアニメ版の2つのバージョンがあります。特にテレビ版は『隆一まんが劇場 おんぶおばけ』という正式タイトルのもと、1972年から1973年にかけて日本テレビ系列で放送されました。

短編映画版

短編映画版『おんぶおばけ』は、1955年におとぎプロが制作したもので、カラーの16ミリフィルムで、サイレント映画として23分の長さです。この短編は、比較的最近の2018年に東京国立近代美術館フィルムセンターにて「発掘された映画たち2018」という企画の一環で上映され、多くの観客に楽しまれました。

テレビアニメの特徴

一方、1972年から1973年にかけて放送されたテレビアニメ版は、全52話構成で毎週土曜日の19時から30分の枠で放映されました。このアニメは、よみうりテレビとTCJ動画センターが共同で制作したもので、各エピソードは1話完結形式で展開され、見る者を魅了してきました。物語は、ある村に住むかわいらしいおんぶおばけを中心に展開されます。

物語の概要

おんぶおばけは、ヒスイの石から生まれた精霊です。彼は村の鍛冶屋の優しいおじいと、元気な村娘のおじょうと一緒に過ごしながら、日本の伝説や昔話をなぞるさまざまな冒険を繰り広げます。おんぶおばけは、独特の飛行能力を持ち、空を泳ぐように移動することができる可愛らしいキャラクターです。

物語のクライマックスでは、おんぶおばけが村を守るために、自身の力を使い果たしてヒスイに戻るという感動的な展開が描かれます。1973年にはその素晴らしい内容が評価され、児童福祉文化賞の奨励賞を受賞しました。

登場キャラクター

作品には多くの魅力的なキャラクターが登場します。おんぶおばけの声を担当したのは栗葉子さんで、他にも永井一郎さんが鍛冶屋のおじいを演じています。おじいは、おんぶおばけを育てる優しい存在で、時には厳しい面も見せる個性的なキャラクターです。

また、ひげじいやおじょうといった村人たちもそれぞれ独自の personality を持ち、物語を彩っています。おじょうはおんぶおばけの友達で、彼女のおてんばで可愛らしい性格が、物語にさらに深みを与えています。

音楽と制作

このアニメのオープニングテーマは「おんぶおばけの歌」で、作詞は横山隆一、作曲は三保敬太郎によるものです。エンディングテーマには「おんぶはネ」という曲もあり、こちらも印象的です。

『おんぶおばけ』は、ただのアニメにとどまらず、日本の民話や文化に根ざした深い意味を持つ作品です。今なお多くの人に愛され続けており、レトロアニメとしての地位を確立しています。

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