お嬢さまシリーズ

お嬢さまシリーズ

『お嬢さまシリーズ』は、森奈津子による日本のライトノベル作品です。イラストは初期は飯坂友佳子が担当し、レモン文庫（学習研究社）から1991年から1995年にかけて刊行されました。2008年にはエンターブレインから復刻版が刊行され、イラストレーターはD.Kに変わりました。

あらすじ

本作は、私立花園学園に通う綾小路麗花という、自他ともに認めるお嬢様が主人公です。彼女は、そのお嬢様らしからぬ破天荒な言動で、周囲を巻き込みながら様々な騒動を繰り広げます。基本的には一話完結形式で、各巻ごとに異なる事件や騒動が描かれます。

主なストーリーは以下の通りです。

1. お嬢さまとお呼び！：麗花が万引き犯に間違われたことから、アルバイト店員の岡野拓人と出会い、惹かれていきます。しかし、麗花の従者を誘拐したという人物から連絡が入り、演劇の主役をかけて戦うことになります。
2. お嬢さまの逆襲！：悪役としての理想と、優しさとのギャップに悩む麗花は、正統派ヒロインである白鳥清香の存在にアイデンティティを揺さぶられます。
3. お嬢さま帝国：学園内で制服着用が義務付けられたことをきっかけに、麗花は自身の班を独立させ、「綾小路麗花帝国」を築き、クラスを巻き込む戦いを繰り広げます。
4. お嬢さまのお気に入り：学園で飼われることになったペットが失踪し、偽の死体が見つかるなど、謎の事件が発生。麗花は事件の真相を追います。
5. お嬢さまボロもうけ：茶道部の茶碗が割れてしまったため、麗花たちは恋愛相談所「R&Y社」を立ち上げ、資金を稼ごうとします。
6. お嬢さま軽井沢の戦い：軽井沢の別荘に家来たちを招待した麗花でしたが、そこはニセモノの軽井沢でした。家来の一人が失踪し、騒動が巻き起こります。
7. お嬢さまと青バラの君：麗花のもとにバラの花束が届き、送り主である謎の美少年、朝比奈杏里を家来にしようと企みます。しかし、杏里が命を狙われていることが発覚します。
8. お嬢さまの学園天国：文芸部部長の作品を巡り、教師同士が対立。教育実習生としてやってきた九条薫子が、その作品を公表できるよう奔走しますが、裏には思惑があるようでした。
9. お嬢さまと無礼者：万引き犯の少年を助けた麗花は、その兄を奴隷として引き取ります。無礼な振る舞いをする彼を調教しようとします。
10. お嬢さま大戦：モテすぎる工藤圭一がノイローゼになってしまったため、如月恒子は彼との対話時間を配給制にします。麗花は工藤を独占しようと、恒子の築いた体制に挑みます。

登場人物

綾小路麗花：本作の主人公。自他ともに認めるお嬢様。

舞台

私立花園学園：世田谷区にある名門校。生徒の自主性を重んじる自由な校風が特徴です。
* 聖母女学院：東京都にあるミッション系の女子校。花園学園よりも格が高いとされています。

既刊一覧

オリジナル版（レモン文庫）

1. お嬢さまとお呼び！（1991年4月）
2. お嬢さまの逆襲！（1991年7月）
3. お嬢さま帝国（1991年10月）
4. お嬢さまのお気に入り（1992年1月）
5. お嬢さまボロもうけ（1992年5月）
6. お嬢さま軽井沢の戦い（1992年10月）
7. お嬢さまと青バラの君（1993年3月）
8. お嬢さまの学園天国（1993年7月）
9. お嬢さまと無礼者（1994年1月）
10. お嬢さま大戦（1995年2月）

復刻版（エンターブレイン）

1. お嬢さまとお呼び！（2008年3月）
2. お嬢さまボロもうけ（2008年3月）
3. お嬢さまと青バラの君（2008年3月）
4. お嬢さま大戦（2008年5月)

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