かながわ信用金庫

神奈川県横須賀市に本店を構える信用金庫です。現在の名称は、2014年1月6日に三浦藤沢信用金庫から改称した際に用いられるようになりました。神奈川県内に営業基盤を持つ平塚信用金庫、およびさがみ信用金庫とは、「TRIbank（トライバンク）」という名称での連携体制を築いています。

営業区域

営業区域は、2014年時点において神奈川県の広い範囲に加えて、東京都の町田市および大田区を含んでいます。同じく神奈川県を主要な営業地区とする湘南信用金庫とは、事業面で競合関係にあります。

沿革

かながわ信用金庫の歴史は、複数の前身組織に遡ります。

1951年1月：藤沢市信用組合が設立されました。
1951年 3月20日：横須賀三浦信用協同組合が設立されました。
1952年3月：横須賀三浦信用協同組合が信用金庫に改組され、横須賀三浦信用金庫となりました。
1952年6月：藤沢市信用組合も信用金庫に改組され、藤沢市信用金庫が誕生しました。
1965年12月：藤沢市信用金庫は、藤沢信用金庫と名称を変更しました。
1967年4月：横須賀三浦信用金庫は、三浦信用金庫と改称しました。
1991年：三浦信用金庫を存続金庫として、藤沢信用金庫との合併が実施され、三浦藤沢信用金庫が発足しました。旧藤沢信用金庫の本店は、新たな組織の藤沢営業部となりました。
2014年1月6日：三浦藤沢信用金庫が、現在のかながわ信用金庫へと名称を改めました。

主なサービスに関する動向

金融サービスに関連して、新生銀行との間ではATMの相互出金利用提携を2007年9月3日から開始しましたが、この提携は2015年12月31日をもって終了しています。
また、通帳については、磁気の影響を受けにくいHi-Co（ハイコ）通帳の取り扱いを2020年6月22日より開始しました。ただし、すべての信用金庫ATMで利用できるわけではありません。

過去の不祥事

過去には、いくつかの不祥事が発生しています。

1995年10月：横浜市泉区内の支店に勤務する職員が、複数の顧客の定期預金から約57万円を不正に引き出していたことが明らかになりました。これを受けて全支店で過去3年分の内部調査を実施した結果、他の6つの支店でも合計6名の職員による着服行為が確認され、泉区の事例を含め、7名の職員による総額約4500万円の着服が判明しました。関与した職員やその家族によって全額が弁済されたため、被害届の提出は見送られました。
1996年頃から1999年2月にかけて：横須賀市内の支店で出納業務を担当していた職員が、夜間金庫を利用していた地元の自営業者から現金約2000万円を着服していたことが、1999年の自営業者からの問い合わせにより発覚しました。
2002年2月以降：藤沢営業部で窓口業務を担当していた職員が、繰り返し預金からの不正引き出しを行い、2004年10月の顧客からの問い合わせにより、総額1億円を超える着服が確認されました。当該職員は同年11月に懲戒解雇処分となり、神奈川県警察藤沢警察署に告訴され、2005年 1月18日に業務上横領の容疑で逮捕されました。
2006年12月頃：300万円余りの融資返済金を職員が不正に着服していたことが、2009年4月の顧客からの問い合わせによって明らかになりました。この職員は事件発覚前にすでに退職していましたが、着服金は返還されました。刑事告発には至りませんでしたが、理事長を含む役員への処分が行われました。
* 2010年：関東財務局の検査により、事業性融資や住宅ローンなどが、暴力団関係者を含む反社会的勢力に対して実行されていた事実が発覚しました。これを受けて、同年4月16日に関東財務局から業務改善命令が出されました。経営陣は、トラブル回避を優先する姿勢からこうした取引を黙認していたとされ、当時の会長および審査担当役員が引責退任しました。この不正融資に関しては、前年にも指摘を受けていたにも関わらず、適切な対応が取られていなかったとされています。

これらの不祥事は、組織の信頼性に大きな影響を与えました。

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